2004年01月07日

もっとたくさんの人に聴いてもらわないと困るんです!

1月6日の渋谷AXでのライヴは、昨年7月のライヴから新曲が2曲しか増えてないのであまり期待してなかったのですが、予想以上に楽しめました。

前回のライヴはセットが何もない空間で展開されたため、今回は幕が用意されているだけでランクアップした気になってしまったのですが、冷静になってみるとそれも考えものです。そしてソニンは遠目でもわかるガタイの良さ。「夏が来ない」でセクシーさを前面に押し出したダンスを披露した時も、すんごい太ももに圧倒されました。

途中で不意に会場は暗くなり、一本のスポットライトだけがソニンを照らし出します。そしてソニンは、「皆さんは幸せですか?」「毎日何のために生きてるんですか?」「愛ってなんですか?」「私は自分が嫌いです」みたいな自己啓発セミナーかと思うような内容を話し始め、それは観客に突っ込む隙を与えないほどでした。静まる会場。「誰からそんなこと吹き込まれたんだよ」と言いたくなったものの、あくまで本人は真剣です。

かなり唐突な展開にショックを受けたので、どういうつながりで次の曲へ行ったのかは忘れましたが、とにかくMCに導かれて歌われたのはニューシングル「ほんとはね。」。このバラードでのソニンの歌唱はむせかえるような濃密さに溢れていて、ここまでボーカリストとして成長していたのかと驚かされます。バックトラックのストリングスが、いかにもシンセっぽい音なのが残念ですが、これは彼女のすべての楽曲の中でもボーカル面ではベストでしょう。

続く「HELLO! 新しい私」が終わるとソニンが引っ込み、聞き覚えのないトラックとそれに乗ったソニンの声、そしてダンサーによって、やけに難しい振り付けのレッスンが始まりました。なんだろうなぁと思っていると、続けて鳴り出したのは「イキナリズム」。そして終盤で「A DA BOY & DA GIRL」が始まった瞬間、僕は最高潮の盛り上がりに達して錯乱。でも結局、曲の途中で踊り疲れてしまったし、寄る年波には勝てません。

アンコールでは再びスポットライトのみに照らされて、今度は「私は何人だと思いますか?」と始まり、在日コリアンである自分のアイデンティティーについての話が続きました。この時の客席には、困惑と次の展開が読めない緊張が入り混じっていた印象です。で、この前振りで何を歌う気なのかと思ったら、尾崎豊の「I Love You」の韓国語バージョンをギターで弾き語り。ギターはうまくありませんでしたが、やはりバラードだと彼女の歌は聴きごたえがあります。

次のMCでは、トイズファクトリーを離れて今後はインディーズで活動することを告げ、最後にもう一度「ほんとへね。」。この曲はいったい誰がプロデュースしているのか、今後のソングライティングや音楽的なプロデュースは誰が行うのかといった話は出てきませんでした。1枚だけインディーズ、というわけじゃなかったんだなぁ。

前半がおとなしめの曲、後半が踊れる曲というメリハリをつけた構成、ちょっとグレードアップした演出など、前回よりも工夫されたライヴでした。ソニンは伝えたいことを伝えるために熱心にMCをしているのはよくわかるんだけど、観客の声に突っ込み返したりたしなめたりといった、優等生的じゃない臨機応変な客あしらいを覚えるといいかもしれません。あとは、彼女がボーカリストとしてこれだけ成長しているのだから、インディーズになった結果、客層が狭まってどんどん先細りしていくような状況にならないでほしいところです。

そして僕は今日も最後に「ソニンありがとう!」と絶叫し、連れにまた「恥ずかしいからやめて」と言われたのでした。

Posted by munekata at 2004年01月07日 03:23