
ハイポジ ライヴ リポート
97年1月23日NHKアコースティックライブ
by ムネカタ
−曲目表−
1.ナウマン象
2.マイム・マイム
3.冒険者たち
4.保存する方法
5.あと何日?
6.上を向いて歩こう
7.ジュンスイムクノテクニシャン
8.理想の♂
9.ママになっちゃダメ
10.身体と歌だけの関係
11.最高の前戯
<アンコール>
12.嘲笑
−MUSICIANS−
ハイポジ:
もりばやしみほ(ボーカル、ピアニカ)
近藤研二(ギター)
サポート:
鹿島達也(ウッドベース)<ex.ヒックスヴィル>
宮田まこと(パーカッション)<ex.KUSU KUSU>
マサ…と紹介されたが、岡部洋一では?(パーカッション)
向島ゆり子(ヴァイオリン、ピアニカ)
6時という社会人泣かせの集合時間に遅れること25分、開演ギリギリ5分前に、渋谷NHK505スタジオに到着。内部は小さめのホールみたいな作りで、すでに観客(150人だったとか)がイスに座ってハイポジを待っていました。
舞台袖から鈴の音が聞こえて、定刻通りにハイポジ登場。ジャングルの中に響く音のようなパーカッションとヴァイオリンが鳴る1曲目は、「ナウマン象」。懐かしいねぇ。続く2曲目は、昨年末のライブでも演奏された「マイムマイム」。この曲のメロディーが持つ緊張感は、とても心地いい。MCではこの曲について、「10年ぐらい前のものすごく古い曲で、好きな人と野原でフォークダンスを踊りたいっていう歌です」。
3曲目も昨年末のライブで演奏された「冒険者たち」。この曲のメロディーは本当に美しい。古い曲だけどCD化してほしい!そして次の「保存する方法」では、アンプラグドは静かなだけが能じゃない!と言わんばかりに一転してハードな演奏に。
「私は同じプリンをずっと食べたり、CDの1曲だけを繰り返し聴いたり、ハマりやすい性格なんです。初恋のときも、小学生の頃からずっと好きな人がいて、中学の頃は下校の時に後をつけたり(笑)、高校でつきあうようになってからは、お弁当作って、彼の家の周りまわったりして、結局気味悪がられてフラれちゃったんですけど(笑)。次の歌は、数年前に恋をしたときの気持ちの歌です」とのMCで「あと何日」へ。この日は、パーカッションでリズムを強調したアレンジ。そして、しんりんちゃんが師と仰ぐ永六輔作詞の「上を向いて歩こう」へ。
MCでは、「私はこのスタジオで、デュークエイセスと一緒に歌ってことがあるんです」と衝撃(?)の事実を公表。いろいろやってたんだなぁ。で、新曲「ジュンスイムクノテクニシャン」を作ったいきさつを。(だいたい去年のクアトロで言ったここと同じです。)
ちなみに、「ジュンスイムクノテクニシャン」を「出たばかりの曲なんですけど」と言ったしんりんちゃんに、近藤さんが「まだでしょ?」と言うと、「もう出たよ」としんりんちゃん。小首をかしげる近藤さん。真実は…2月5日はまだ先ですね(笑)。
で、その「ジュンテク」(勝手に略称)は、アコースティックだとどうなるのかと思っていたんですが、やはりハードに迫りまくり。しかし、サンプラーかましまくりのクアトロ・ヴァージョンとの違いも大きくて、どんな曲かいまだによくわからない。早くCDでじっくり聴いてみたいもんです。
「理想の♂」は、ベースラインがとても好きなんですが、生音だとさらにグルーヴ倍増。今回は、マサさん(で、本名は?)のラップともケチャともつかないボーカル入り。
そして、「ママになっちゃだめ」では、なんとしんりんちゃんが歌の入りを失敗したらしく、突然笑い出すアクシデント発生!で、少し後の小節から入り直し。小沢健二の「ドアをノックするのは誰だ!?」のシングルには、歌い出し失敗ヴァージョンが入ってたし、これも次のシングルとかに入れて欲しいですね(笑)。曲が終わると、しんりんちゃん、笑いながらしゃがみこんじゃいました。…これ放送されるかな?
そして、その曲からギターの残響音(なのか?)だけが残り、「身体と歌だけの関係」へ。この日は、えらく陰鬱な感じのアレンジで、リズムのアレンジや音像の構築の仕方に、僕はトリッキーなんかのトリップ・ホップに近い印象を受けました(アコースティックなのに)。終盤に入ってきたギターが絶妙で、最高。
「これって、放送が土曜の昼間なそうなんですが、どれも『ピー』とかは入りそうな曲ですね」。そう言われれば確かに(笑)!
「最高の前戯」でこの日のライブはしめくくられました。
ライブが終わっても拍手は続き、すっかりアンコールモードに。公開録音だから無いかな?と思ったけど、ハイポジ再登場。「もう一回『身体と歌だけの関係』聴きたい?10分の(笑)」というしんりんちゃんの言葉に、会場から「聴きたい!」の声が(笑)。「嘘でしょー」と笑って、「リハーサルしてないんですけど、私が師と仰ぐビートたけしさんの曲です。」そう、アンコールナンバーは「嘲笑」。個人的に大好きなんで、もう感激。
今回は、昨年末の渋谷NESTのライブと同様の趣向のライブで、パーカスもう1台とベースを加えた編成でした。やはり、あの時の近藤さんの「次はもうちょっとしっかりやります」発言はこういうことだったんですねぇー(笑)。
しかし、そう言うだけのことは確かにありました。一音一音に対する研ぎ澄まされた感性、表現に対する比類なき真摯さ。素晴らしい。考え抜かれたであろうアコーステックの楽器の音色と、その見事なほど有機的な交配によって、彼らのそんな姿勢はさらに浮き彫りにされていました。
そして、しんりんちゃんの歌う姿は、まるで自分の身体を少しずつ削って「うた」にしているよう。しんりんちゃんは「うた」のかたまりなのだ、きっと。
演奏中に周囲を見ると、立ち上がる人こそいないものの、指先や靴先でリズムをとる人や、かすかに体を揺らしている人、声を出さずにしんりんちゃんと一緒に歌っている人が。…なんて幸福な時間と空間の共有。
ちなみに、今回のアコースティックライブの放送は、NHK−FMで2月8日の午後2時から1時間。ところがライブは、アンコール込みで1時間20分くらいやったんです。やっぱりどこかカットされちゃうんでしょうねぇ、残念。そんなわけで、「FMで流れるんで、細かい事はいいかぁ」と思いつつ、全部書いときました。でも、これでメンバーの発言の要約がいかにいいかげんか、バレちゃいますねー(^^;。

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