since 14/DEC/96
 
小心者の杖日記
 
ロゴデザイン BY ゴー
 
1130日 (mon)

 柳美里「ゴールドラッシュ」、三島由紀夫「金閣寺」、土田世紀「水の中の月」購入。一部「それ読んでなかったのかよ」っていう古典的名作が混ざってますが、読書生活には往々にしてこういうことがあるものです。で、不意に思い立って買ったはいいけれど、実際には読まないまま部屋の肥やしになったりするわけなんですが。

 さて、新鮮さを失ってカラカラに干からびた乾物ネタのコーナーです。タイムスリップしたと思って、諦めて読んで下さい。最近いつも先週の放送分について書いている「彼氏彼女の事情」ですが、手法が前面に出過ぎることもなく、すっかり安定した印象を受けました。どう転ぶか分からない庵野監督ならではのスリルが減って物足りない、なんてのは捻じれた言い分で恐縮です。あ、芝姫の声は山瀬まみなの? …そんなベタなことを書く時点で、もう書くネタが尽きてきたことはバレバレですね。ずっとカレカノwatchさんにお世話になってきましたが、そろそろ僕の息は絶えるかもしれません…。

 新聞の投稿欄の特異性についてはいまさら言及する必要も無いと思いますが、日曜の朝日新聞でなかなかのヒットが出ていました。川越市の44歳の主婦による「広末さん巡り夫と子が論争」と題したこの投稿は、慶応卒の夫と早稲田在籍中の息子が、広末の早稲田入学の是非をめぐって大衝突(原文ママ)しているというものです。最初こそ家族の学歴を自慢したいだけだろうと考えたのですが、「わが家ではとんだ大迷惑を被っています」とか「万人が納得する説明をしていただきたい」などの本気汁が溢れる文章には、スチャダラパーではなくても「あんた誰?」と突っ込みたくなるものがあります。思わず馬と鹿が並んでしまいそうですが、広末で激論の父子に投稿マニアの母とは、素敵なご家族ですね。あとは、それをネタにネット日記を書く息子でも居ればパーフェクトでした。僕みたいな。

 
1129日 (sun)

 南青山MANDALAで、かしぶち哲郎ライヴ。売り切れ寸前に買ったチケットだったので整理番号は遅かったけれど、うまい具合に前の方の席にありつけた。ピアノの弾き語りで、一言一言に情感を強く込めて歌う前座の女性歌手の後、金髪だった髪も黒く戻り始めたかしぶちが登場。1曲目の「D/P」を聴いた時には、ギターのアルペジオと歌の不安定さに戸惑ったけど、次第に調子が出てきて一安心。ソロやライダーズの曲が新旧取り混ぜて歌われた。「プラトーの日々」などの曲でチェロリストとの共演もあって、深くて張りのあるチェロの音色と彼のメロディーはとても相性がいい。そして「リラのホテル」のパートでは、日本に帰ってツアー中の矢野顕子がゲストで、アンコールを含めて4曲をかしぶちとデュエット。久しぶりに見た彼女は、痩せたし髪が赤いしで、若返った印象だ。身体から溢れてくるかのように歌い、激しくピアノを弾く彼女は、生で見るとやはり圧倒的。全員揃ってのアンコール「Listen to me,Now!」は特に素晴らしかった。

 o u t d e x更新、「bluelines」「ミズウミ電報」「DATA EXCEPTION」を相互リンクに追加しました。相互リンク専門ページへの道を一直線です。

 あと、この日記や「o u t d e x」のカウンタがあまりの頻度で壊れるので、カウンタの方式を変更。これで毎日telnetを起動する必要が無くなればいいんだけど。

 
1128日 (sat)

 散りゆくものの最後の姿を目に焼き付けるべく、来月で閉鎖となる鎌倉シネマワールドへ行ってきました。朝10時に集合場所の横浜三越前へ行くと、頬だけ髭を伸ばした有馬さんや、スキンヘッドになった枡野さんをはじめとする集団を一発で見つけられました。そして、「今日どこ行くの?」とか「結局シネマワールドってどこにあるの?」とか愉快な言葉が飛び交う中、見切り発車で出発です。

 大船駅から徒歩約10分で目的地に着くと、客は家族連れと老人ばかり。もうちょっとカップルでも来ればここも生き長らえたのかもしれませんが、どっちにしろ野郎6人で来てる僕らは浮く運命にあります。まず2階から入ったのですが、「アメリカンシネマゾーン」と題されたそこは、安っぽいネオンが僕の力を吸い取ってくれました。そこではなぜか漫才ショーもやっていて、枡野さんお勧めのバカリズムというコンビを観たのですが、勧めた枡野さんを恨んでしまいそうな内容だったので、寝ていました。3階の「フューチャーゾーン」は広いんですが何があるのかよく分からず、屋上の「キッズランド」はさびれたデパートの遊園地といった風情です。あまりにも青い空の下、皆で巨大なチーズに座ってジュースを飲んでいると、ここが潰れる理由も分かるような気がしました。

 でも、1階の「日本映画ゾーン」はかなりいい感じです。お楽しみの寅さんワールドに、小津安二郎の展示、屋外の時代劇セットなど、素直に楽しめる見所がたくさん。維持費も掛かるんだから、この1階だけにしておけば良かったのに。あと、内容が躁鬱気味というか、力が入っていたりいなかったりが妙に極端なのも目立ちます。

 ちなみに、野外会場のはずれに、吹きさらしにされてカーテンの色も落ちた舞台がありました。そこに枡野さんと梅本さんが勝手に登って話していたら、なんと客が集まって来るじゃないですか。しかもオバさんのひとりが、「アンタたち何で食ってるの?」とか勘違いで容赦の無い質問を投げかけてきます。今日、一番笑った場面でした。

 夕方の4時ごろに会場を出て、やっと食事へ。晄晏さんのお誕生会を兼ねるってことで、レストランに延々3時間。その後桜木町に移動して、そこでまた終電ギリギリまで話すという具合で、今日のメインは果てしないトークとなりました。The ピーズカステラの話題が熱かったです。

 
1127日 (fri)

 岩沢幸矢の「ベアフット」は、ブレッド&バターの兄の方(推定)のソロアルバム。ブレバタは、ピチカート・ファイヴの「プレイボーイ プレイガール」に参加し、来月にはカーネーションが全面的にバックアップしたアルバム「BBC」が発売されるなど、にわかに旬の雰囲気を醸し出し始めたオヤジ兄弟デュオだ。

 聴いて驚いたのは、恐ろしいほどのピュアさ。皮肉ではなくて、とても歌の世界の完成度が高いのだ。茅ヶ崎や鎌倉を舞台にした、海のそばに住んでる人にしか作れないムードのアルバム。風通しがいいのは、歌の抜群の巧さと高くて甘い声質を、自身が認識した上でソングライティングをしているからなのだろう。どのメロディーも非常に冴えてる。

 音楽的なスリルに期待するような作品ではないけれど、インディーズ・レーベルのドルチェからの発売であっても、「Silver Wing」のシンセ音の安っぽさが惜しい以外は、とても丁寧なサウンドだ。細野晴臣・林立夫・松原正樹らも参加している。

 「Hello Oldies」から、細野晴臣がマリンバも演奏する「アレハ?」、そして「Silver Wing」へと影のある曲が続く中盤の流れが好きだ。たまには、屈折から遠い音楽もいい。

 
1126日 (thu)

 ムーンライダーズ「月面賛画」「Sweet Bitter Candy -秋〜冬-」、Paul Weller「MODERN CLASSICS」、Wondermints「Bali」購入。

 「月面讃画」は、この夏の金髪&宇宙服ツアー(本名:月面サマーツアー)の様子を収録したビデオ…と思ったら、4月の故パワステでのライヴ映像も入っていた。夏のツアーでの映像的な見所といったら、やはり全員が宇宙服で登場して踊るオープニングだったと思うんだけど、このビデオだと暗すぎてよく分かんないのが残念。でも、新たにアレンジし直された「9月の海はクラゲの海」「酔いどれダンスミュージック」「夢が見れる機械が欲しい」が収められてるのは嬉しい。「Sweet Bitter Candy -秋〜冬-」は、なぜか奥田民夫参加のシングル。歌ってます。この曲の「Tabacology Mix」は、広末涼子のプロデューサーとして知られる(?)藤井丈司によるもので、毒の無さが彼らしい。ファンはむしろ、カップリングの「月夜のドライヴ1998」に耳を立てるべし。オヤジならではの濃い汁が溢れてます。

 Paul Wellerは16曲入りながら55分っていうのからしてカッコイイ。曲は言わずもがな。ファーストがどうしても好きになれなかったWondermintsは、この3枚目では打って変わって耳に引っ掛かる音を鳴らしてる。宣伝文句にBrian Wilsonを使い過ぎじゃないかって気もしたけど、この内容なら文句無いや。

 さて、気づいたらこの日記のアクセスが6万を超えてました。皆様のご愛顧に感謝。そして、容量も9MBに増やしたんで、これ以上カウンタが壊れないことを願う次第です。

 
1125日 (wed)

 皆さん、来年の早稲田大学の一般入試を受験する準備は進んでますか? 春の陽射しに輝く広末とキャンパスライフ。今ならまだ間に合います。僕も「大学受験ラジオ講座」にチューニングを合わせ、ハリス先生の英単語アクセント講座を聴きながら、限りなく妄想に近い夢想にひたっているところです。ちなみに、英文法の御園先生のアシスタントは光岡ディオン。ラジオDJにして、萩原健太のプロデュースでアルバムを出した歌手であり、THE BOOMの宮沢和史の奥さんでもある人物です。THE BOOMの曲の「あなた」「きみ」「おまえ」という単語は、すべて「ディオン」に置き換えるのが正し聴き方ですよ。…で、今僕は何の話をしてましたっけ?

 そうそう、念のために言っておきますが、「大学受験ラジオ講座」はとっくの昔に消滅しています。あの番組を聞いて勉強した僕が早稲田に落ち、なべやかんが裏口入学しようとした大学に入ったのも今となっては遠い昔のことです。なんでも今夜は「NEWS 23」で筑紫哲也も広末についてコメントしたとか。次号の「週刊金曜日」では、「今考える広末涼子と大学入試」なんて特集が組まれるかもしれませんね。右派も左派も広末のもとに団結。ジョン・レノンの「イマジン」を歌いながら、僕はそんな時代を夢見ます。嘘です。

 ともあれ、日頃この日記を読まれている皆さんの予想のド真ん中に飛び込むように、今日は広末ネタで攻めてみました。実は最近、僕の友人たちの間では、「ムネカタが広末を好きだと言ってるのは単なるネタらしい」という心無い噂が広がっているので、そんなデマを見返してやりたいと思ったんです。ええ、今日は資料も買ってきましたとも。広末が一面の東スポ。120円。「ハミ乳で『毛皮反対!!』」とか、他の記事の見出しも素晴らしいです。一部の新聞社のパソコンは、日本語変換で差別用語が出ないようになっているという話を聞いたことがありますが、東スポの場合はエロ用語に変換されるのかもしれませんね。あ、また話が逸れました。

 
1124日 (tue)

 遊び歩いて3連休を過ごしたら、身体を休めるどころか疲れを溜めて会社にたどり着きました。勤労者に戻るこんな気だるい日は、穏やかな小ネタでもいかがでしょう。

 岩館真理子「キララのキ」第4巻、リリー・フランキー「美女と野球」購入。「キララのキ」はこれで最終巻らしいですが、「読んでも意味分かんなかったらどうしよう」と身構えてしまい、まだ読んでません。絵柄こそ爆裂的に可愛いものの、内容は怖いマンガです。リリー・フランキーは、「relax」で女性タレントについて絶妙の比喩を駆使した文章を書いていたので買ってみました。この人がイラストレーターだってこと、最近は忘れがちです。

 先週の「彼氏彼女の事情」は、眠る妹たちにキスする雪野の唇が、爬虫類の如く伸びるシーンが素敵でした。こんなシーンにアニメの素晴らしさを感じるのは、僕が疲れてるからでしょうか。いや、そんなシュールさとシリアスさの混合具合がカレカノの魅力のひとつであるとも思うんですよ。アニメはその辺を忠実にトレースしていて好感を持ちます。原作ネタが尽きた時にどうなるかも見ものですが。

 そのカレカノの監督がくれた、かつての熱狂の日々。その忘れ形見であるマニアの受難が、ひっそりと5万アクセスを超えました。更新するかは未定ですが、これからも静かにネット上に存在し続けると思います。壊れたまま軌道を外れて漂う宇宙衛星みたいに。

 
1123日 (mon)

 コミティアへ行ってきたよ、仔猫ちゃん!(オザケン風に)

 この系統のイベントとなれば、僕は当然こばこ嬢の本の売り子として駆り出されます。そしてオタクの聖地・有明ビッグサイトへ。しかも今日は、サークル入場券を餌にしてU-ROさんまで巻き込んでしまいました。もっとも、新作を描くかも…と言っておきながらこばこ嬢が描いてこなかったために商品は1種類しかなく、セッティングも代金の計算もやたらに楽です。

 僕が参加した本も2冊発売されました。総勢12人でムーンライダーズをいじくった「月面観測」(JIMMYさん編集)と、「PARKING!」4号(ヒタカさん編集)です。もちろん僕は文字原稿で、「月面観測」には「湾岸スタジオ訪問記」、「PARKING!」にはさくら君との「生きざま系マンガ対談」ってのを載せていただきました。身内の本ですが、2冊とも濃度は高いと思います。

 で、コミティアの何が楽しいって、マンガを買うことはもちろん、人と会うことです。今回は開場時間が11時から3時までと短かったのですが、売り子タイム以外はほとんど出歩いてました。ここで名を挙げたりリンク張ったりすると大変な人数になってしまうので割愛させていただきますが、相手にしてくれた皆さん、どうもでした。僕のプライベートに突っ込みを入れた皆さん、お手柔らかに。終了の頃には、買ったり貰ったりでバッグに本が20冊以上。本やペーパーを下さったすべたの方に感謝します。特にお勧めのサークルが2つあるんですが、それはまた後日に。

 さてさてコミティアが終われば、まだ日は昇っていても既に命は果てています。人数が膨れ上がったんで、いつも一緒に打ち上げるJIMMYさんたちとは分離。U-ROさん・木村さん植田さん・河合さん・さくら君・ほゆるちゃん・こばこ嬢・僕という初対面どうしが多いメンツで喫茶店へ行って語らいました。このくらいの人数なら名前を書けますね。

 それにしても、冬コミがあと1ヶ月ちょいまで迫ってるってのは信じられません。今年の寿命もそんなものとは。

 
1122日 (sun)

 コミティアを明日に控える中、ヒタカ編集長に招集され、池袋で「PARKING!」の懇親会。これまで漫画班と評論班はあまり会ったことがなかったけれど、これで本格的な初顔合わせとなった。残念ながら次々号で最終号なんだけど。

 漫画班からは山川直人&黄予美御夫妻・山本さん・虹野さん・三五さん・コーノさん、評論班は小田さん本田さんしばたさん・俺、そしてヤマナさんを始めとする愉快な仲間たちも参加。マンガの話も多いけど、ムードとしては和気あいあいとした大人の飲みだった。

 そんな場で中生を残し、すぐにウーロン茶やコーラを頼んでる俺。日本酒がうまかったらしい2次会の店でも変わらず。酒をグイグイ飲みながらOHPにかける意気込みを語るしばたさんを見て、俺もいろいろ気合入れないとなぁ、なんて思ったりしたけれど、口に運ぶのはソフトドリンク。やる気の度合いはo u t d e xの更新頻度に表れるわけだけど、いやはやこれがまた…。

 
1121日 (sat)

 銀座のPLEASURE SPOT "G"で鈴木博文のライヴ。ムーンライダーズやTHE SUZUKIなどを含めれば、僕が今年一番ライヴを観たアーティストはこの人ということになるだろう。

 最初は西村哲也と共演。鈴木博文の歌と西村哲也の揺らぐようなギターが絡み合う「青いバス、白い靴と鞄」から、鈴木博文の弾くピアノが緊張感を生み出す「朝焼けに燃えて」への流れは、この日のライヴの最大の聴き所だった。

 中盤からは濱田理恵とHONZIが加わる。ホーカシャン率が高いなぁなんて思っていたら、伊藤ヨタロウも登場して、先日発売されたホーカシャンの「薔薇より赤い心臓の歌」から曲を披露。身をよじるようにして歌う伊藤ヨタロウの姿を見ながら聴くと、歌の世界がCDで聴くより広がるのは当然のことだった。

 鈴木博文の凄さを感じさせられるのは、なんといってもギターで弾き語りをする時だ。つまらないフォークってのは歌とギターが分離していて聴けたもんじゃないが、鈴木博文の場合はそれが互いに共鳴し合って、強烈な磁場を生み出す。それはお世辞にも上手いとは言えないピアノで歌われた「どん底人生」で変わらなかった。

 終盤、彼の中でも1・2を争う名曲である「薬壜と窓」をヴァイオリン入りで聴けたのも嬉しかった。

 
1120日 (fri)

 終業と同時にオフィスを出たけれど、新宿に着いたらすでに6時。青山ブックセンターでのとり・みきサイン会は、6時までだっていうのに! 終わってるかな〜と焦りながら会場に入ると、いかにも終了間近っていう雰囲気ながらも、とり先生がいて滑り込みセーフ。そしたらとり先生、サインの上にフキダシ付きで「ギリギリ」と書いてくださいました。

 U-ROさんも遅れて到着。そして、85年の「ぱふ」のとり・みき特集号にサインを貰おうとしたら、「あとでまた」と言われたとのこと。今日は「石神伝説」のみという決まりだったらしんですね。「しかしこれは逆にラッキーなのでは!?」なんて想像していたら、その通りサイン会終了後にとり先生とお話する時間をいただけました。僕はどうも緊張してうまく言葉が継げなかったんですが、それでも相手をして下さったとり先生に大感謝です。

 食事をしてからタワーレコードへ。ナチュラルファンデーションから出ていたキリンジのインディーズ盤が2種類ともあったので買ってきました。「キリンジ」「冬のオルカ」ともに97年作品だけど、聴いて驚きのクオリティーの高さ。ハナっからこれかい、と言いたくなるほど末恐ろしい人達です。

 
1119日 (thu)

 明日新宿の青山ブックセンターで催されるとり・みきのサイン会の整理券がもう配布されているとU-ROさんに教えられ、会社を出てから新宿へ。とり・みきの「石神伝説」第2巻とともに山本直樹の新刊「学校」も買ったら、山本直樹のサイン会の整理券ももらった。でも彼のサイン会がある23日はコミティアなんで、行くのはたぶん無理だな。

 その足でディスクユニオンとヴァージンメガストアへも行く。三上寛の「BANG!」をやっと発見、JIM O'ROURKEの「BAD TIMING」、ホーカシャンの「薔薇より赤い心臓の歌」も購入。

 帰宅すると、進藤三雄が主催するコンテムポラリー・レコーズのフリーペーパー「E」Volume2が届いていた。前号は貰ってないし、申し込んでもいないので少し不思議だけど、有り難く頂く。進藤三雄が横浜銀蝿の魅力について語ってるのが面白かった。

 
1118日 (wed)

 今日は夜中の3時辺りから流れ星ビバップな状況だったらしいのですが、ここのところ連日午前3時過ぎに寝て自滅一直線の僕は、これからという時にベッドに撃沈です。でも、流れ星なんて見られなくても、渋谷の街にはもうクリスマスの電飾がギラギラ。この人間の欲望を刺激してやまない灯りの方に惹かれる僕は、今日も痛快ウキウキ通りを4つの足音で闊歩してきたというわけですよ。

 そして部屋に戻れば、最近は風呂場のマットの下で毎日のようにナメクジが待ってくれています。自宅でも痛快ウキウキですね。ナメクジは嫌いじゃないんですが、一度グチャグチャに潰れていたのには参りました。京極夏彦の「姑獲鳥の夏」には、下等な生物は身体がバラバラになっても動くことを例に挙げて、肉体と心についてウンチクを垂れる部分がありましたが、それを思い出せと言わんばかりの光景です。しかし不思議なもんで、肉片に浮かぶぬめりとした光から目を離せなかったりもします。悪趣味? いやいや、流星群もナメクジの肉片も同じ自然界の出来事じゃないですか。もっとも、放置するわけにも行かずに割り箸で持ち上げたら、実は全部の肉片がつながっていたのは直視に耐えませんでしたが。もちろん、普通のナメクジを愛でることも忘れません。マジで可愛いですよ。で、その後ついうっかり生ゴミに捨てたりして、我に返って戻してやったりもするんですが。都会人の自然を愛する心は、いつでも素敵にエゴイスティックです。

 昼、神保町の書泉で桜玉吉の「防衛漫玉日記」第2巻を発見、地下鉄の中で笑いをこらえるのに苦労しました。単行本自体が悪フザケみたいな本ですが、90ページ目が丸ごとシールになってる馬鹿らしさは素晴らしいです。こんなアイデアに金を掛けてて。

 
1117日 (tue)

 昨年発売された中村一義のファーストアルバム「金字塔」は、ある時期の僕の生活のサウンドトラックとなってしまうほど繰り聴いた。そしてやっと届いた新作が「太陽」。シングルに収録されていた曲が15曲中6曲を占めているので、シングルを全部買っていた僕にはやや新鮮味が無いけれど、この「迫ってくる」度合は凄いと改めて感じる。

 天才論争とか、アーティストの抱える物語に対する過剰な意味付けには興味なんて無い。けれど、あとちょっとメーターの針先が傾いたら狂気に突っ込みそうなギリギリところで生み出されている歌には、素直に胸を震わせたくなる。「indies magazine」では「自己啓発セミナーみたいになってきた」というようなことを書かれていたけれど、確かに歌詞は気恥ずかしい。前作に比べても、ヒネた言葉が減った気がする。でも目を逸らしたくなるような類のものじゃないのは、それが闇と背中合わせであることを感じさせるからだ。

 朝本浩文・高野寛・仲井戸麗市・曽我部恵一が参加した演奏は、サウンドも厚過ぎず薄過ぎず、相変わらず音の組み立てや密度が絶妙だ。コーラスの重ね方にも鳥肌が立つ瞬間がある。「魂の本」や「あえたこそ」は、演奏の微妙な粘り気が耳をひくし、「再会」や「日の出の日」では、彼のソングライティングの冴えを感じることができる。ラストの「いつも二人で」でのKYONのピアノもいい。

 短いインストに春夏秋冬の名が付けられていて、いかにも日々の生活から紡ぎだされた歌を集めた趣きのアルバム。タイトル通りに光を感じさせるけれど、それは直視する者を選ぶほどに眩しい。

 
1116日 (mon)

 やっぱり音楽雑誌はレコード屋の方が入荷が早いですね。今月号の「MUSIC MAGAZINE」には特に興味をひく記事もなかったのですが、JIM O'ROURKEのインタビューだけは真っ先に読みました。GASTR DEL SOLのアルバムを聴いて以来気になっていた存在でしたが、今度彼のソロ「BAD TIMING」も探してみます。

 発売日から遅れること10日、ダイナミックな時間差で「ダ・ヴィンチ」12月号も買ってきました。宮台真司という、一部の人々からは腹の底から忌み嫌われそうな顔合わせの対談が載っています。2人とも相変わらず言う内容は挑発的ですが、喧嘩するわけでもなく、いつも通りの芸風です。むしろ気になるのは、鶴見の顔が写真に全く写っていないこと。宮台は何枚もあるのに。これって逮捕された関係なんでしょうか。

 広末涼子ファンクラブから、入会特典のテレカ&会員証が届きました。僕にとってはコンサートの先行予約のオマケみたいなもんです。もちろん有り難く受け取りますけど。ちなみに会員番号は、あと千弱で2万という数字。ファンクラブの会員数は武道館約2杯分のようです。関係無いけど、武道館に生卵を落としてゴジラが中の人間をチュルチュル食べるってマンガが江口寿史の作品にありましたね。おいしそうでした。

 
1115日 (sun)

 バスの揺れに目を覚ませば、窓の外には田園風景。僕は茨城へやってきました。バスを降りて山小屋を模した待ち合い所にいると、遠い畑の真ん中から上がる煙の匂いが僕の鼻まで届いてきます。今日訪ねる先はりなさんの家。でも立川談志独演会なんてものを見に行っている彼女、なかなか僕を迎えに来てくれません。秋の陽は少しずつオレンジに色づいていきますが、僕の心はブルーに染まっていきます。

 そして時は一気に夜。彼女の車で再びバス停まで送ってもらいました。
「外、ホントに真っ暗だね。俺こういう風景、怖くて落ち着かないなぁ。」
「私、夜が明るい方が落ち着かないんですよ。真っ暗じゃないと。」
ゴチャゴチャした街にしか住んだことの無い僕には、妙に新鮮な言葉でした。

 最近他のページからリンクしてもらう際、紹介文に「広末」という単語が含まれることの多くなったo u t d e xを更新。 「お嬢の右脳」「オトノチカラ」「K'z ROOM」「Black Aligeter boggie woggie」「浮力出版」を相互リンクに追加しました。

 
1114日 (sat)

 今週も書きます、「彼氏彼女の事情」ネタ。情報の遅さなら負けません! 今週はオープニングが無かったとか、次回予告で山本麻里安の顔が確認しずらかったとかいろいろあったわけですが(後者を気にしてるのは僕だけ)、それらを凌駕する問題が発生しました。

 雪野と有馬が朝の学校で待ち合わせをする場面に登場したオレンジ色のペットボトル、そこには「れなちゃん」と書いてありました。もちろんこれはサントリーの「なっちゃん」の商品名を、そのCMに出ていた田中麗奈の愛称に置き換えたものです。そして恋人発覚事件以来、広末涼子ファンが田中麗奈に乗り換える状況が続いている中で、ガイナックスの広末ファン同胞まで乗り換え始めてしまったのではないかという懸念が生まれたのです。

 以前とあるガイナックスの方と飲む機会に恵まれた時、「ガイナには広末ファンが多い」という噂が事実だと確認することが出来て、深い感銘を受けました。それが今も変わらないことを願いつつ、こう叫ばずにいられないのです。「脱税よりも脱広末涼子の方が俺的には犯罪!」と。かつて鋼鉄のガールフレンドの本屋に広末が表紙の雑誌を登場させたガイナックス、あの頃の姿勢に戻って欲しいものです。そして僕は、広末の名前を連呼しない正常な人間に戻りたいです…。

 
1113日 (fri)

 週末の根拠無き解放感に勢いづいて、またCDを買ってくる。こんなに買って一度に聴けるわけないんだけど、消費行動の快感に比べれば大した問題ではない、はず。気を抜くと音楽を聴くよりも買うこと自体が目的になりそうだけど、買って聴いてないアナログが100枚という知り合いも実際にいるんで、あんまり笑えた話じゃないなぁ。

JOJO広重「君が死ねって言えば死ぬから」
 前回行った時は定休日だったタワーレコードで遂に発見。言わずと知れた非常階段のリーダーのソロ作だ。エレキの弦と指が激しく擦れ合って生まれるノイズは、のたうちまわっているような轟音。そして、「グッドバイ」「もう少しだけこのまま」といったラヴソングでは、嘆くように言葉を言い放つ。メロディーなんて無いけれど、だからこそ封じ込められた激情。表裏のジャケ、CD盤面の青空が美しくてまた泣ける。

キリンジ「ペイパードライヴァーズミュージック」
 まずい、思いっきりハマってしまった。なんなんだよ、「野良の虹」の「女の子のヒップは白くて冷たい」とか「七曲がりなセックスを楽しんだものさ」とかいう歌詞は。小理屈抜きで激しく愛聴。しかもサウンドの小技の聴かせ方も引っ掛かるんだ、これが。前半の曲をリピートし過ぎて、後半の曲はまだ聴かぬまま。

デミセミ クエーバー「『H』天国と地獄の頭文字は同じ」
 最近は勝井祐二というヴァイオリニストのオルタナティヴな活動が非常に気になるんだけど、このバンドにも彼が参加。まだちょっとしか聴いてないけど、グネグネいってていい感じ。

「BELEZA TROPICAL 2 NOVO! MAIS! MELHOR!」
 僕が最初に買ったワールドミュージック系のアルバムは、このシリーズの「1」だった。DAVID BYRNEの編集によるブラジルのアーティストのオムニバスで、メンツはかなり豪華。でもまだ聴いてないのよ。

U2「THE BEST OF 1980-1990」
 実は80年代のU2のアルバムを1枚も持っていないことに気付いて購入。「ALL I WANT IS YOU」でのVan Dyke Parksによるストリング・アレンジがたまらなく好きだ。


 
1112日 (thu)

 夜10時、塚田さん&平澤さんと新橋で待ち合わせ。なぜ平日のそんな時間に集合したのか? それは3人でクラブへ踊りに行くため…ではなく、徳間ジャパンへ行くためだった。我々が関わったカーネーション再発盤2種が工場から送られてきたというので、早速ブツを受け取りに本社まで馳せ参じることになり、平澤さんの仕事が終わるこの時間になったというわけだ。

 ところが、10時過ぎの時点で平澤さんがまだ横浜にいる事が発覚。仕方ないので先に出来たてのCDを見せてもらったら、これが非常にカッコいい。「エレキング」「天国と地獄」ともに八木康夫さんによる新装ジャケットなんだけど、デザインも色使いもオリジナルより一層渋く決まってる。そして「エレキング」の帯にはライナー執筆者として俺の名だぁ!

 WAXレーベルから発売される面影ラッキーホールの新作「代理母」を流してもらいながら徳間の人達と話しているうちに平澤さんも到着、青山陽一のサンプルも頂いて、しばらく経ってから帰ることに。帰宅して真っ先にしたのは、もちろんカーネーションのサンプル盤をプレイヤーにセットすることだった。

 
1111日 (wed)

 新宿で会おうと約束した時、そこのディスクユニオンなら三上寛や灰野敬二もあるのではと期待したけれど、実際に店の前を通りかかる頃には閉店していた。食事して喫茶店に行ったらもう夜の9時なのだから当たり前。CDを買うどころか話し尽くすにも時間は足りない。

 ハイウェイバスで帰るというので東京駅まで見送る。走り出すバスに大きく手を振ってさようなら。乗る人も少ない山手線に座れば、パラダイスガラージの「I love you」を大声で歌いたい気分になる。隣に誰かが座るまで、かすれた声で小く歌う。本を読もうとバッグから出したけれど、本を閉じて視線を投げ出したまま、もの想いに沈むことしばし。昨日から読み始めた本は、まだ60ページしか読んでいない。

 
1110日 (tue)

 単独では実に2年振りとなる ハイポジのライヴへ。渋谷でおきーふさんとmariaさんと待ち合わせて向かった会場は、CULUB ASIA。ラブホテル街に立っている小さなハコで、ここでライヴがあったという話は聞いた記憶が無いような場所だ。中は200人がせいぜいといった感じで、そこへきゅうきゅうに詰められながら、まちださんMASAさんmacさんたちとも合流し、大所帯で始まるのを待つことになった。

 そしてゾロゾロとステージに現れたのは、上下白の服にオレンジの腕章という一団で、会場内の推定50人がYMOを連想。続いてもりばやしさんも登場して、近藤さんのがサンプラーを鳴らし出す。ハイポジならではの異様に芯の太い低音が鳴り響いて、「ジュンスイムクノテクニシャン」からライヴはスタート。ステージ上のスクリーンに流されるのは、進藤三雄らによるビデオだ。「小っちゃな庭」のような穏やかな曲でも、まどろみの中で強く脈打つようなリズムが感じられて気持ちいい。そして「ムーンリバー」や「ぼくらはひとり」など、ハイポジの2人のボーカル&ギターを中心にした曲が続けば、胸の奥を突つかれた気分になってしまう。後半は「ママになっちゃダメ」などで豪快に盛り上げたりしながら、本編の締めはやはり「身体と歌だけの関係」だった。

 意外だったのは、近藤さんがあまりギターを弾かないでサンプラーを多く演奏していたことで、その点に今のハイポジの方向性がくっきり表れていた。特に「gluon」収録曲のサウンドの感触は、エレクトロやラウンジに近いものもあって、それがあのディープさと同居しているだから、なんとも特異なバンドだと思う。ピアニカやスティールパンなど、楽器の構成も独特だったし。様々な音楽的要素も初期に比べて消化の度合いが更に高まり、その深化には凄味すら感じた。初めて彼らのライヴを観たのは9年前。こうして今も音楽的感動を与え続けてくれるハイポジに感謝。

 終演後は BODY meets SINGのオフ会。知らない人も多いでしょうが、僕はこのページの管理人なんですよ。集合の目印であるページのロゴをU-ROさんにお願いして、僕は関係者の方に連れられて楽屋へ。人でゴッタ返す中での乾杯のあと、もりばやしさんに紹介してもらってご挨拶。近藤さんには栗コーダーカルテット関係で何回かお会いしていたんだけど、もりばやしさんには初対面。ええ、実は心臓をドキドキさせていましたとも。しかも、もりばやしさんはなんであんなに可愛いんでしょ。さらにドキドキ。オフ会に戻る頃にはすっかり舞い上がってしまっていた。

 再合流してみると総勢13人になっていて、ライヴ会場のキャパに対して思わぬ多さであることに驚きながらも飲み屋へ。久し振りにお会いする露地温さん、かつてテープをやりとりしたm_moriさん、お噂をかねがね聞いていたツダケンさんも来て下さって感激。柄ではないけど幹事ということで、場を仕切らせてもらい、2時間ほど楽し時間を過ごさせてもらった。そして11時半頃に店を出ると、1階にハイポジのマネージャーさんがいて、同じビルの地下の店で打ち上げをやっていたことが判明。しかも、そこにたまたまもりばやしさんが出てきたので、全員で一緒に写真を撮ってもらえるという幸運にも恵まれた。本当に運が良かったよなぁ。管理人冥利に尽きるとはまさにこのこと。オフ会に参加して下さった皆さん、ありがとうございました。

 
119日 (mon)

 無いんだよ、三上寛の「BANG!」とJOJO広重の「君が死ねって言えば死ぬから」が。渋谷のレコード屋を何件も回ったけど、三上寛は「BANG!」だけがなくて、JOJO広重になるとアケルミーの取り扱い自体が極端に少ないという状況だ。でも、探し方が悪いのかな〜とディスクユニオンに入ったら、SPRING篠田昌巳の「COMPOSTERA」の中古盤があったので、疲れも忘れて購入。SPRINGは、Brian Wilsonのプロデュースによるグループで、今日買ったのはライコからの編集盤。まさにBrianって感じのメロディーとサウンドに歓喜の涙。篠田昌巳のアルバムは学生時代に借りて聴いたんだけど、その妖しいメロディーがずっと僕の頭の中で鳴っていたいた「我方彼方」という曲が忘れられなくて買って来た。ジャズにクレズマーにチンドンと、カテゴライズ不能の音楽だ。今聴き直すと、その深さに改めて引き込まれる。

 コミティアのカタログ「ティアズマガジン」が「まんがの森」に並んでいたので買ってくる。そして前回のコミティアで出た本のハガキ人気投票を見ると、こばこ嬢の描いたマンガが3位になってるじゃないの。めでたいんで電話すると、本人は「ティアズマガジン」の存在すらよく理解していない様子。この浮き世離れした怒涛のマイペースが鍵なんだろうか。でも次のコミティアの時には、頼むから忘れずに売り子の俺にも1冊くれ。

 ところで皆さん、この日記の左上にアクセス数は表示されてるでしょうか。ここ数日、o u t d e xや日記のカウンタが毎日のように壊れるので勘弁してほしい気分だったんだけど、どうもデータがSo-netから借りている6MBを越えはじめたことと関係しているらしい。telnetに「〇KBオーバーしてるから7日以内に消しやがれ」という表示が出ていて気付いたんだけど、もう溢れたのかと対応に困惑。独自ドメインとって移動するか、So-netでもう3MB容量を増やすか検討中なんで、迷ってる間はカウンタもゲシゲシ壊れっぱなしだと思います。まいったなぁ。

 
118日 (sun)

 横断歩道の信号待ちでふと足元を見れば、枯れ葉がつむじ風に集められていました。その茶色が妙に新鮮で、深まりゆく秋を知らせてくれます。一方、僕の部屋では、ちょっと走りの遅くなったゴキブリをスプレー片手に追いかけたり、まどろんだ僕の耳元で羽音を響かせる蚊にフマキラーで応戦したりと、生き物達との心暖まる交流が続いています。畜生どものおかげで、僕の部屋はまだまだ夏気分です。

 ところで、最近何が悲しいといえば、自分でMP3ファイルを作れないことです。一般的にMP3ファイルを作成する際には、まずCDから音を吸い出してWAVファイルにし、さらにそれをMP3ファイルに変換します。僕の場合、この吸い出しがうまくいきません。吸い出しソフトをかたっぱしから愛機にブチ込み試したのですが、ほとんどがCD-ROMドライブすら認識せず、唯一認識に成功したAudiograbber でも、出来たWAVEファイルは、ブーっというノイズが鳴るばかり。設定をいじろうにもよく分からず、しかも吸い出しにはかなりの時間がかかるために、テストを繰り返した挙げ句ぐったりとベッドに我が身を横たえることになってしまいました。

 いくらMP3サイトが厳しい状況に置かれているとはいえ、今も大量の音源がネット上にあるというのに、僕はこのありさま。マニアックなアーティストを紹介してくれていたページが最近次々と閉鎖してるんで、ヒットチャートもの中心のMP3サイト界に、僕も廃盤・海賊盤音源メインのサイトを作って殴り込みをかける構想もあったのですが、もう完全に諦めます。悲しみのあまり夜の街をバイクで突っ走るかわりに、テレホの時間帯にファイルを25MB分落としてしまいました。「いいかげんパソコンを買い替えやがれ」という天啓なのかもしれません。ちなみに、最近は置き場所としてCOOLを使ってる所が多いようですが、レジューム機能が使えないのでちょっとツラいです。

 o u t d e x更新。そのチョイスの偏りのために、マンガ読み系ページとしてはすっかり浮いた存在になってしまいましたが、懲りることもなく8冊を「COMIC」に追加です。そして相互リンクには、「キドクラッチ」「箱の内側に記された落書き」「楽園のこちらがわ」を追加。数えてみたら相互リンクはすでに80サイト以上、年内に100の大台に乗るかも乗らないかも。

 
117日 (sat)

 足を踏み入れると因業の泥沼にはまってしばらく帰ってこれそうもないので、多くの人がいまひとつのめりこむことのない音楽。いや、この小野島大監修「NU SENSATION」で取り上げられるオルタナティヴなんてものは、ほとんどの人が存在すら知らないアーティストが圧倒的か。小野島大が「MUSIC MAGAZINE」で日本のロックのレヴューを担当していた頃は、ロック至上主義的な物言いに辟易することも多かったんだけど、こういう形で結実してみると悪くない。とういうか、けっこう勉強になった。「主流から離れた独自の価値観を貫くロック」を紹介する、非常に暑苦しいガイド本だ。個人的には最後の「ロック」が邪魔な気もするんだけど、それじゃ際限がなくなるか。

 入手可能かどうかをほとんど考慮しなかったであろうセレクションは、逆に清々しい。僕がリアルタイムで体験している80年代以降に限っても、そんなに音楽的に面白いかなぁというアーティストも結構いるんだけど、これだけガバガバと突っ込んでることの方を評価した方がいいかもしれない。400枚もアルバムを紹介するうちに、一体なにがオルタナティヴなのか分からなくなってくるけれど、それはこの手のガイドの宿命でもあるし。じゃかたらや、ボアダムス&山本精一の記事は素直に嬉しかった。

 とりあえず、三上寛「BANG!」とJOJO広重「君が死ねって言えば死ぬから」は購入決定。灰野敬二と吉田達也のソロもどれか買いたいところだ。

 
116日 (fri)

 そろそろ書くネタも尽きて、今週も山本麻里安で妄想でも膨らますかぁ…なんて思っていた「彼氏彼女の事情」ですが、俄然目の離せない展開となってきました。アニメーションの概念に喧嘩を売っているような、驚くべき動かなさ加減。誰がこんなスリリングな展開(物語ではなく制作状況)を予想できたでしょう。

 先週までは「時間ねーよ、でも出来るだけ動かさないとなぁ」という意志が感じられましたが、今週に至っては「もう動かせねーんだよ、だから静止画に音付けといたんだ、オラァ!」という庵野監督の開き直りをビシバシ感じ、思わず笑いながら興奮しました。なにせ文字が書かれてます、画面に。家族の食事の場面で、全員横に一列に並んだ後頭部の上の方しか見えないってのも、極限状態を感じさせるような技です。ただ、開き直った分、リズムは持ち直した気がしました。誰も居ない校舎で雨が上がるのを待つ時の「宮沢、犬みたいだね」という辺り、けっこういい感じでした。

 それにしても、放送第5回目でこの調子。あと21回残っていたと思うのですが、この作品は一体どこへ向かうのでしょう。それに気を取られて、やっと放送されたオープニングのことも、清川元夢のナレーションのことも忘れるところでした。(個人的にあのナレーションは、ピチカート・ファイヴの「プレイボーイ プレイガール」における細川俊之のナレーションと並ぶヒットです。)追い詰められた庵野監督のキレっぷりを待望しつつも、やはり第1回の面白さが懐かしいし、それにマンガ版「彼氏彼女の事情」のファンの皆さんがこのアニメ化をどう思ってることやら。行く末を心配しながら観るアニメ、ってのはあまりにも屈折してて自分でも避けたい定義なのですが。

 そうそう、ガイナックス作品の夏の描写は大好きです。

 
115日 (thu)

 以前インドネシアに行った時、現地の連中が何かにつけて金を巻き取ろうとするんでゲンナリした記憶があるんだけど、経済格差の問題もあるんだからあんまりそれを日本で広言するのも良くないかなぁ、なんてつい妙な気を遣ったりしてしまう。ところがそんな偽善精神とは無関係に、エナジー溢れ過ぎのアジアの庶民の生態を、ヒューマニティーなんて言葉と無縁に描写するのがクーロン黒沢だ。

 書き下ろし文庫の「怪しいアジアの怪しい人々」は、そんなアジアの猥雑さの中に飛び込み、そして撃沈していった日本人たちの武勇伝。自分から逃げた少女を求めてカンボジア〜ベトナムを探し回る男、騙したネパール人を誘拐したりネットにポルノ流したりで海外の豚箱に送られた男たち、ネジが外れた貧乏旅行者を相手に店を経営して夢破れた男…。カンボジア・ベトナム・タイ・香港・北朝鮮と、ところ変われど人間の業の深さは変わらないという実例が目白押しだ。

 東南アジアの異様に高い湿度、何とも言えない街の臭気。そうしたものに波長が合ってしまったがゆえに落ちていった日本人たちのシャレにならない姿を、絶妙の表現で茶化しながら描くのがクーロン黒沢の真骨頂だ。そう、容赦が無いんだよ、この人。しかも善悪なんて飛び越えて語ってるんで、それも気持ちいい。そして、こういう文章ってのは人間への深ーい愛情がなけりゃ書けないはずなんだが、クーロン黒沢はそんなベタッとしたものをチラリとも見せない。これも彼の芸なのだ。

 
114日 (wed)

 夜中の2時過ぎまで友人と話して寝ようとしたら再びPHSが鳴って「お腹すいた〜」とか別の友人の声が聞こえて結局3時過ぎまで話したり、会社で忙しいのに気を失うかのような滑らかさで眠りに落ちて爆睡したり、ドコモのポケベルのキャラが加藤あいに代ったことに淋しさを感じながら広末涼子ファンクラブ優先予約で武道館ライヴのチケット代を郵便振替で送ったり、帰宅すると神のような御心の方から広末データが600MB詰まったCD-Rが届いていたり、そんな愉快な生活を送っている今日このごろですが、文字に直してみると「愉快な生活」なんて言葉ほど胡散臭いものはないわけで、しかしそこに多少の疲労感やら不快な出来事なんかが混ざったりしながら、結果としてその喜怒哀楽に生きていることの実感などが湧いたりするのは幸福と言えるのかもしれないと不意に思ったものの、そんなことを考える俺は疲れているのかもしれないと少し笑ってから目を閉じる、そんな秋の日です。


 
113日 (tue)

 いきなり本題へ突入。ええ、突入ですとも。

Talvin Singh "OK"
 BILL LASWELL坂本龍一が参加しているというだけでサウンドの感触は想像がつきそうだけど、実際その通りで、ドラムンベース主体のクールな世界。でも1曲目からしてインド古典音楽まで飲み込んでいて、インド音楽の取り込み方は意外とディープだ。同じ在英インド人でも、Cornershopの「インド風味」とはまた別次元。彼はパングラビートの流れを汲んだ人だと思っていたんだけれど、やろうとしているのはインド音楽そのものなのかもしれない。こういう交配音楽は、よく同時代的な要素が妙に古臭かったりするんだけど、このアルバムにそんな問題は一切無し。近未来感がテンコ盛りだ。ネーネーズが歌うタイトル曲「OK」は、坂本龍一の「NEO GEO」からファンクを抜いて、そのまんまドラムンベースに仕立てたようなトラックで、この神経の図太さには感心。本人まで呼んでるしさ。

BECK "MUTATIONS"
 こっちでもシタールが鳴ってら。どの曲でもずっと変な音が鳴っていて、耳鳴り入りの音楽みたいだ。予想外におとなしく始まって、わりと真っ当なロックが続くけど、遅からずブッ壊れた音もお届け。でもやっぱ歌の上手い人だと再確認させられる。それがあってのこのサウンドだ。その名も「Tropicalia」のインチキなカリブ・サウンドに、Talking Headsを連想するのは俺だけか。ノイズが頭に渦巻いてる酔っ払いみたいな男なんだけど、ひなびたムードの「O Maria」とかで、渋く聴かせたりするのも忘れない。気が利いてるね。で、全体的にはやっぱり暴れているという至れり尽くせりの1枚。
 ところでライナーの現代美術みたいな作品群、気持ち悪すぎ。いや、カッコいいとも思うんだけどさ。でもウゲーッ。

市川実和子 "ポップスター"
 大瀧詠一作曲&プロデュース、たぶん変名で作詞と編曲も。明るくて賑やかなロッケンロールで、僕にとっては初期ナイアガラのイメージ。でも、お姉さんのあんまり浮かない歌声と曲の相性はいまひとつ。インストの方が素直に楽しめた。


 
112日 (mon)

 やまむらはじめ「ドライエック」、やまじえびね「MAHOKO」、日本橋ヨヲコ「プラスチック解体高校」全2巻購入。

 やまむらはじめは、最近気になって仕方ない作家だ。「最後の夏」に「肩幅の未来」と、「ヤングキングアワーズ」で俺的にツボの作品を次々に送り出してくれている。8話完結の表題作「ドライエック」は探偵物。若い男・小さな女の子・いい女系のねーちゃんという3人で事件を解決していくというもので、アクションもあってそれなりに読ませるんだけど、ちょっと地味な印象も。その他に短編が3本入っていて、そのうち「キイロいヒツジ」と「永遠のせつな」が気に入った。「キイロいヒツジ」は、出所したばかりの男がかつての仲間に殺しを頼まれ、やはり仲間だった男を殺しに行く。そして相手を襲おうとする瞬間、「運命」という言葉を言い分けにして流されてきた今までの自分に気付く。ラストの途切れ方がまたカッコいい。「永遠のせつな」は、自分のトラウマを乗り越えるために、自分の中にもうひとりの人格を抱えてしまった女と、かつての彼女を求める男の物語。最初は何だかよく分からないのだが、次第に真相が明かされていく展開だ。はっきり言って分かりづらいのだが、それでも何度も読ませてしまうだけ力量がある。やまむらは、ネガティヴな感情の時の表情を描くのが素晴らしく上手い人だ。しかも、近作ほど表現の幅が広がり、汲み取られる感情が深くなっていくのが分かる。

 やまじえびねの作品は、ほのぼのとしたものしか読んでこなかったのだが、「MAHOKO」は正面から恋愛を描いた作品。無表情で我の強いまほこが主人公で、人と距離を置き続けてきた彼女が、波子田に告白されて付き合いだし、やがて淋しさや嫉妬という感情を覚えていくまでを描く。波子田に片思いする女の子から嫌味を言われたり、他の男の子から口説かれたりしながら、まほこはそれまでの自分になかった新しい感情を知り、波子田と心を溶け合わせていく。「自分のことは自分にしかわからないなんて思いこみ/すてろよいいかげん」という波子田の言葉の通りに。そうした感情の機敏は、淡いけれどもはっきりした輪郭で描かれる。白いバックと、コマの中における登場人物の配置には、ふと林静一を連想した。本当に巧くて、デザインという言葉すら頭に浮かぶ。全6話のうち第2話だけ全体的な書き込みが多くて、ガラッと別の作家のような絵になっているのも、作者の表現に対する意欲の現われだろう。

 そして、加賀美さんさくら君の猛プッシュで読んだのが「プラスチック解体高校」。Gペン!って感じの、ちょっと懐かしい感じの描線に、熱いストーリー。皆それぞれに過去に影があって、けっこうディープだ。そんな呪縛から放たれて若者たちが自分の道を見つけていく物語、なんて言えば凄くベタみたいだし、設定とか伏線にベタなところがあるのも確かなんだけど、伝わってくるんだよ、「私はあえてこれをやってんだよ、学園モノで!」っていう作者の声が。このマンガ自体のテーマを包み込むような最終話を読んでみろよ、泣くぜ。器用な作家じゃないと思うけど、「プラスチック」を溶かすには充分。俺も溶かされた。日本橋ヨヲコに惚れた。

 それにしても文章長いな。マンガについて書くにしても、俺ってたいしてマンガ読みじゃないし、全体的な視点からは書けないのにねぇ。ピンポイント方式。連載モノの最新情報とかは、他のマンガ読みの皆さんのページをお勧めしときます。こんな文章に意味があるのか不安になってるのよ、最近。あーあ。

 
111日 (sun)

 えっ、11月!? Tシャツで過ごしてたのに!?

 o u t d e x更新、今回は溜まっていたネタを捨て身の大放出です。森高千里、THE SUZUKI meets 栗コーダーカルテット、「カントリーロックの逆襲'98」、カーネーション、「Folk and Poetry Reading」のライヴリポートを「MUSIC」に追加。「BOOK」には、中原昌也「マリ&フィフィの虐殺ソングブック」、花村萬月「ゲルマニウムの夜」、高沢皓司「宿命 『よど号』亡命者たちの秘密工作」、室井佑月「熱帯植物園」、車谷長吉「赤目四十八瀧心中未遂」を追加しました。広末のミュージカル「銀河の約束」と呉子牛監督「南京1937」という極端な組み合わせは、「OTHER」にブチ込みです。そして際限なく増殖する相互リンクは、「サクラゼンセン」「rina's House」「ねりもの本舗☆ちくわ工房」と新たにさせていただきました。

 こんな更新情報で埋め尽くせば、今日の日記が手抜きなのはあまりにも明白。これも、嘘のつけない僕のせめてもの良心です。そうなのか。

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日記猿人
 


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