since 14/DEC/96
|
|
| |
|
| |
|
5月
31日
(fri)
|
はてなアンテナのいろんなアンテナに「小心者の杖日記」が登録してもらっているようです。気付いたものだけでも、namu antena・エスロピアンテナ・ohpのアンテナ・秀選・funamochiのアンテナ・mari・matotoのアンテナ・b-v-dという具合。現在のところ「小心者の杖日記」はカウンタが上がっただけでも更新とみなされてしまうようで、妙にリストの上部に居座ってしまっています。僕のせいじゃないとはいえ、ちょっと申し訳ないです。
*
「メンキャイ」という番組だと思うんですが、たまたま目にしたキャイーンの番組に、声が出ていました。ウドと石田純一に口説かれて勝者を選ぶ役回りでしたが、まんだらけの美少女コスプレ店員として出演していた彼女はこまわり君のコスプレ。テレビだとちょっと表情に力が入り過ぎているようでした。
|
|
| |
|
| |
|
5月
29日
(wed)
|
96年にこの「小心者の杖日記」を書き始めた頃は、1日のアクセスが20程度だったんですから、よく今じゃ50倍にまでなったものだと思います。当時に比べて現在では格段にインターネットユーザーが増えてますし、カウンタがやっと70万を超えたのも含め、テキスト系やニュース系が隆盛の現状では特別多い数字ではないんですけどね。
で、最近になってもアクセスが増え続けている要因のひとつには、更新時刻取得アンテナが増えたこともあるんじゃないかと思います。一旦巡回先になると、毎日1時間に1回以上はアクセスがありますから。
たとえば「小心者の杖日記」を巡回先にしているアンテナには、たんぽぽ ひとりごと。・漫画系サイト 更新時刻一覧・nAntenna・池山さんの更新時刻付リンク集・うしみかん・ハヤカワさんの更新時刻付リンク集などがあります。取り上げられたニュース単位のランキングであるばるぼらアンテナや、アンテナのリンク集であるomoloアンテナというのも。うちの日記を読んでいる人なら、参考にしてみると面白いと思います。この中では、はちさんの「たんぽぽ ひとりごと。」と細井さんの「漫画系サイト 更新時刻一覧」が老舗っていうイメージですね。
僕はこの手の技術に疎いので、皆さんよく設置できるなと感心していたのですが、無料でアンテナを利用できるはてなアンテナというサービスも始まりました。すでにぽぐさんのアンテナに「小心者の杖日記」も登録されているようです。ええ、実は僕も「はてなアンテナ」のアカウントだけ取得しておきました。
WWWCのような更新チェッカーからのアクセスも多いし、アクセス数が読んでくれた人の数とイコールという時代はとっくに終わっているようです。
|
|
| |
|
5月
28日
(tue)
|
この日記では紹介したCDや書籍をすぐ購入できるようにAmazon.co.jpへリンクしていて、たいがいのCDはインディーズ盤や輸入盤でもそこに揃っているのですが、朝崎郁恵の「うたじま」は扱われていないみたいなんですよね。そもそもこういうインディーズ流通のワールドミュージックものはすぐ入手困難になることが多いので、気になったらとりあえず買うことをおすすめしておきます。
今月再発になったサンディーの90年作「MERCY」(→amazon.co.jp)にしても裏を返せばずっと廃盤状態だったわけで、「久保田麻琴プロデュースのあの傑作が…」とちょっと唖然。ただ、バブル経済の時代だったあの頃と現在では音楽産業の事情も全然違うわけで、ソニーから発売されたりんけんバンドの92年の傑作「アジマァ」(→amazon.co.jp)が、照屋林賢の自主レーベルから再発されたのにもその辺の事情があるのかもしれないと考えてしまうわけです。
朝崎郁恵に話を戻すと、GET.TVで彼女を紹介するプログラムがストリーミング配信されていました。ここでも「うたじま」収録曲を聴けます。奄美に住んでいるのかと思ったら、現在は東京在住なんですね。奄美音楽情報によると、東京でのライヴの予定もいくつかあるようです。行かねば。
*
第55回カンヌ映画祭で、クレイジーケンバンドが挿入歌を提供した作品「過去のない男」がグランプリを受賞。一瞬カンヌとCKBという言葉の並びに混乱しそうになりました。「杉山清貴&オメガトライブの元ドラム担当」がメンバーだというのは知らなかったなぁ。
*
そういえばスポーツ新聞の記事では、「裸にコート1枚で誘拐→実は監禁プレイ」というのも。捜査関係者をはじめ巻き込まれた人にはたまったもんじゃないでしょうが、興奮をたかめるために狂言でわざわざ警察に相談までしてしまう根性には妙に感心しました。
|
|
| |
|
5月
27日
(mon)
|
僕が朝崎郁恵の「うたじま」を買った25日に、ちょうど東京で彼女のライヴがあったとか。事前にアルバムを聴いていたら絶対行っていただけに、悔しいったらありゃしません。
朝崎郁恵は1935年生まれの奄美大島の歌手で、そのコブシの回し方には一聴して衝撃を受けました。同じ奄美大島出身の元ちとせやRIKKIのボーカル・スタイルも魅力的ですか、朝崎郁恵はさらに伝統色が濃く細やかな喉の使い方をします。その唱法はちょっと形容し難いので、うたじまのページで試聴をどうぞ。
もうひとつ素晴らしいのは、装飾過剰になることなく歌の世界を広げている永田茂によるアレンジ。島唄を現代的なアレンジで聴かせようとする作品にはいつも聴く前に不安がつきまとうものですが、このアルバムに関しては杞憂でした。P.Jがドラムを叩いているレゲエの「諸鈍長浜」も唄とサウンドが自然に溶け合っていて、朝崎郁恵の唄の深みが滲みでています。グルーヴィーな「一切朝花」も最高。ここでデュエットしている中孝介って、声を聴いて年輩の人かと思ったらまだ20歳なんですね。奄美大島の文化のディープさを感じさせる事実です。
制作過程の記録もいい話。それを差し引いて純粋に作品単位で考えても、若い世代の助けによって伝統文化が現代性をも獲得した感動的な名盤です。
|
|
| |
|
| |
|
5月
25日
(sat)
|
「ひょっとしてSPANK HAPPYって売れちゃうの?」と思うほど、タワーレコード新宿店でのインストアイベントにはすごい数の人が集まっていました。正直驚きましたな、あれには。今日はマキシシングル収録曲を中心に歌っていて、菊地成孔と岩澤瞳によるトークは相変わらずデタラメ。しかも瞳ちゃんが北朝鮮ネタを連発するために、その会場で在日朝鮮人の方に会う約束をしていた僕は冷や冷やしていました。
終了後、僕の手には約束の相手からコールがないままの携帯電話が(とはいえ瞳ちゃんの発言とは結局関係なかった)。その代わり、無料というのもあってか会場には友人知人がやたらに集結していて、kazzさんにも初めてお会いできました。サイトの方、復活してくださいね。もうすぐ6月19日も来ますし。
で、そのまま友達と話しながら諦め悪く連絡を待っているうちに、菊地さんと瞳ちゃんが控え室からフロアに。白ロリータ姿のフジカが菊地さんに一緒に写真を撮ってほしいと頼んだら、菊地さんが突如何かに反応したかのようにフジカの首を折らんばかりの勢いで抱きつていました。菊地さんの非音楽面での実力というかなんていうか、そういうものを目の当たりにした気分です。
*
bounce.comの東京ザヴィヌルバッハインタビュー。
|
|
| |
|
| |
|
5月
23日
(thu)
|
遠藤浩輝「EDEN」第7巻(→amazon.co.jp)を手にして、カバーの折り込み部分の作者のコラム(あれはもはや後書きではない)から読むのは邪道でしょうか。この人の文章、やけに達者になってきています。
この巻の前半では、過去と現在のシーンを絡み合わせながらペドロとマヌエラの関係が描かれ、そして後半では策謀や裏切りと背中合わせの現在へと物語の中心が移り、一層血生臭い展開へ。主人公にもその敵にも感情移入させてしまう人の悪い構成が冴えています。
「ここでドンパチやるんだろうな」と思う場面では必ずそうなるという点には予定調和的なものを感じて少し白けますが、一方では不意に切なさをもたらすようなシーンも。徹底して冷徹な描き方をしながら、エンターテインメントとしても物語をしっかり成立させています。
|
|
| |
|
5月
22日
(wed)
|
クレイジーケンバンドの初のメジャー流通となるマキシシングル「まっぴらロック」(→amazon.co.jp)はあまりに強力すぎて、冒頭の20秒弱を聴いただけで気が遠くなるかと思いました。
「ラウンジ系マイナーボッサと演歌の奇跡の融合」という宣伝文句を悪い冗談かと思いつつ聴けば、実際の音はまさにその通り。そんな馬鹿な。クールな演奏に乗るのは、コブシをきかせまくった横山剣のボーカルです。日常をリアルに歌う下世話さと音楽的な洗練が見事にブレンドされているのはクレイジーケンバンドの音楽の醍醐味ですが、この「まっぴらロック」ではミクスチャーの度合がもはやとんでもない領域に。横山剣や小野瀬雅生のサウンドクリエイターとしてのセンスや、バンドとしての器のデカさを、メジャーデビューと同時に容赦なく見せつけています。
女の人生を歌った歌詞は、サビになるといきなり「なんまいだぁ なんまいだぁ」と合唱し始めてナンセンスになり、同時に氷川きよしの亡霊が浮かびあがります(死んでません)。クレイジーケンバンドの「まっぴらロック」といい、ナンバーガールの「NUM-AMI-DABUTZ」といい、2002年の念仏系は熱いぜ…と考えながら僕の意識は薄れていくのでした。
あと、CDの途中でインフォメーションが入るのにはピチカート・ファイヴの「最新型のピチカート・ファイヴ」を連想しました。そして当時、勢いに乗っていたピチカートの姿もダブってくるわけです。
|
|
| |
|
5月
21日
(tue)
|
「アワーズライト」7月号の「BED ROOM DISC JOCKY」では、ヤポネシアン・ボールズ・ファウンデーション「[azadi]!?」と、はっぴいえんどのトリビュートアルバム「HAPPY END PARADE」を紹介しています。
*
ROVO「TONIC 2001」(→amazon.co.jp)は、昨年7月のニューヨークでのライヴを収録した2枚組。発売元はJohn ZornのレーベルであるTzadikで、ミックスはBill Laswellが務めています。僕はさかなのライヴで勝井祐二のバイオリンを生で聴いて以来彼のファン。その勝井祐二のバイオリンが前面に出た「?NA-X?」が、リズムの絡み合い方や曲展開も含め、本作で一番気に入りました。
|
|
| |
|
5月
20日
(mon)
|
昨日のナンバーガールのライヴ会場でJAGATARAの「南蛮渡来」を久しぶりに聴いたのに触発されて、彼らの2枚組ベスト「西暦2000年分の反省」(→amazon.co.jp)を引っ張り出してきました。僕が彼らの音楽をリアルタイムで聴き始めたのは89年のメジャーデビュー以降ですから、それでももう13年も経っているわけですか。存在自体も音楽性も特異だったあのバンドをCD2枚にまとめてしまおうというのも無茶な話ですが、この「西暦2000年分の反省」は、江戸アケミのMCやくだらない駄洒落トークを織り交ぜながら、代表曲をうまい具合に並べていると思います。
ちょっと時間を置いて聴き返してみると、以前は特に好きではなかった「ゴーグル、それをしろ」や「みちくさ」のタイトなリズムがやけにかっこよく感じられました。「HEY SAY!」のリズムの猥雑さにも改めてしびれます。それにしても、この歳になってみると「中産階級ハーレム」の歌詞が自分にリアルに迫ってくるとは思いもよらなかったなぁ。
不眠は国家的危機という時事通信の記事を午前4時前に読んでいたら、ちょうど「都市生活者の夜」が流れ始めました。
|
|
| |
|
5月
19日
(sun)
|
チケットを回してくれたかちゃくちゃくんたちと合流してナンバーガールのライヴ会場である日比谷野音に入ると、流れているのはなんとJAGATARAの「南蛮渡来」。思わず感動と興奮を抑えきれずに早くもテンションが上がってしまいました。少し前までの晴天が嘘のように空模様が怪しくなりはじめ、ライヴの間だけちょうど雨。それもナンバーガールの業を感じさせるかのようでした。
会場にはいかにもロックが好きそうな若い奴が溢れ、咆哮したり一緒に歌ったりしている奴もいて、日頃観客の年齢層の高いライヴに行くことがほとんどの僕には刺激的。そしてナンバーガールが「NUM-AMI-DABUTZ」や「鉄風 鋭くなって」などを次々と繰り出す前半は強烈で、そして僕もばっちりバテそうになりました。
一方、ストレートなリズムの曲が続いてちょっと飽きてきた頃に中盤で演奏された「delayed brain」や「DESTRUCTION BABY」のようなダウナーなビートの楽曲は、生の彼らの演奏で聴いてみると非常に踊れる楽曲であることに気付きます。これはちょっと新鮮な驚きで、会場でも見かけたこだま和文が彼らに与える影響も含め、ダブ的な要素などの今後の展開に大いに期待したいところです。
個人的には一番好きだけれど古い曲なので聴けないかと思っていた「OMOIDE IN MY HEAD」を終盤で聴けたのは最高。アンコールの「NUM-HEAVYMETALLIC」で田渕ひさ子が歌うのを見ることができたのも眼福でした。あと、やっぱり向井秀徳の挙動は可笑しい。
*
さにさんとかとぅさんの19日の日記にもそれぞれレポートがあります。
|
|
| |
|
5月
18日
(sat)
|
高円寺北口の街を歩いて、今はなくなってしまったクラブドルフィンやマニュエラカフェに行くためにかつてその辺りを通ったことを思い出しながら、Rock-Ya!!での「アイドルing ノンStop!!!」へ。アイドル歌謡ばかり流すというイベントで、DJ陣もピロスエさんやyosukezanさん、吉村智樹さんというコアなメンツでした。カルアミルク一杯で酔っ払った僕は、宮沢りえの「ドリーム・ラッシュ」でもう泣きそうに。
それにしてもみんなリラックスしていてピースフルで、会場は本当にいい雰囲気だったなぁ。とても居心地のいい空間でした。僕は10年ぐらい前から知っている人にすごく久しぶりに再会したのですが、その一方でいろんな界隈のネットの友達や会社の同僚も同じ場にいたりして、自分の周囲のいろんな人間関係が不意にあの場で重なっていたのがとても楽しかったです。
|
|
| |
|
5月
17日
(fri)
|
恵比寿みるくでSPANK HAPPYのライヴ。客も増えたんだろうけど、やっぱり恵比寿みるくは会場が狭すぎて、上のフロアまで人が溢れていたほどでした。
今日のライヴでは、本編ラストの「拝啓 ミス・インターナショナル」で泣きそうになりましたよ。菊地成孔は不安神経症でSSRIのルボックを投与している上に、なんでも光源が変わると眼球から頭の後ろに激痛が走る症状に苛まれていたとか。身も心もボロボロであろうその彼は、そんな状態を感じさせないほどステージでむやみに踊り、そして世界中継というシステムに輝く未来への期待を感じていた60年代への憧憬を「拝啓 ミス・インターナショナル」で歌っていたわけです。個人的な病状をそこまで観客に話すのはどうかなんて考えるのも忘れて、滑稽でもあるその姿に思わず感動してしまいました。
岩澤瞳がエステに通って痩せて美しくなり、ボーカルのコンディションも非常に良かったのも菊地成孔と対照的。それがさらに一層、グッチャグチャの現実の中でピースフルかつドリーミーな「拝啓 ミス・インターナショナル」を歌い踊ろうとする菊地成孔の姿を浮きあがらせていました。そう、本当にあの人は思想と気力だけで動いてる感じなんだよなぁ。
*
当日のセットリストはピロスエさんの17日分に。よしきさんの18日の日記にも感想があります。
|
|
| |
|
5月
16日
(thu)
|
登川誠仁「じいちゃん ばあちゃん」(→amazon.co.jp)は、自身の作詩作曲による70歳の新曲。三線や琴などに加え、スティールパンも聞こえる演奏と唄に、登川誠仁の実の孫ふたりのコーラスも入り、独自の音響世界が生まれています。サックスを吹いているのは、なぜか元バービー・ボーイズのKONTA。どういう人脈なんでしょう。カップリングには、僕も行った昨年の東京公演から2曲が収められています。
くるり「男の子と女の子」(→amazon.co.jp)
はアルバム「THE WORLD IS MINE」からのシングルカットで、「WORLD'S END SUPERNOVA」のリミックスと未発表2曲も収録。AFRIKA BAMBAATAAによる「WORLD'S END SUPERNOVA -Break Beat Mix-」は、太いビートと大粒の素材が混ぜられたいかにもそれっぽいリミックスです。未発表曲のひとつ「ハローグッバイ」は、ラウドで青臭くて、そして普遍的。岸田繁はこういう感覚を表現するのがうまいなぁ。
*
ZDNetの「IM標準化の夢はいつかなうか」という記事を読んで、そういえばICQのユーザーって僕の周囲ではすっかり減ったなぁと気付きました。複数のインスタントメッセンジャーを同時に使えるTrillianも、日本語環境だとまだ充分に対応していないようで、このちょっと淋しい状況はまだ続きそうです。
|
|
| |
|
5月
15日
(wed)
|
フランス書院の有名人インタビュー・今月の放言って、なにげにすごくないですか?
*
同人誌生活文化総合研究所から、毎日新聞の外山恒一逮捕のニュースへ。
*
まんだらけに注文しておいた声の写真集「人間時計」とビデオ「恒河沙」が届きました。まんだらけ社長の古川益三が撮影した写真集「人間時計」では、けっこう仮面や丸尾末広作品の少女のコスプレをした声が、縛られていたり剃毛されていたり。アイデアの馬鹿馬鹿しさと、生々しく伝わる現場の緊張感が奇妙に混ざり合っていて、なかなかクラクラする写真集になっています。写真でこれなんだから、ビデオで見たらたしかに強烈なインパクトがありそうです。
「恒河沙」は、「進化」をテーマに声がインドやネパールを旅するドキュメンタリー。画面からも寒さの伝わる2月のガンジス川で、なぜか全裸で沐浴する声、そして彼女に何事か言葉を浴びせかける現地の女たち。そんな微妙な場面がいくつかあるこのビデオは、しかし各場面が細切れ気味で、イメージクリップ集みたいなのがちょっと残念です。オープニングで舌足らずな声の話し方を聞いた時には、そのあまりのハマり具合に衝撃を受けました。
|
|
| |
|
5月
14日
(tue)
|
結局のところ、セクシー8はロリータファッション狙いなのでしょうか。特に黒い後列はゴスロリのような。
*
雪村いづみ「フジヤマ・ママ」(→amazon.co.jp)は、1953年から1962年までのビクター音源をまとめた3枚組アンソロジー。キャラメル・ママの演奏で服部良一作品をカバーした74年作「スーパージェネレーション」と、彼女がゲスト参加したピチカート・ファイヴの「さ・え・らジャポン」ぐらいしか聴いたことがない僕には、雪村いづみという歌手の予想以上の多彩さを教えてくれる新鮮なアンソロジーでした。楽曲解説やディスコグラフィー、出演映画リストなどが詳しいブックレットも充実しています。
DISC 1は、ジャズやカントリーなどのしっとりとした楽曲が中心。江利チエミでも知られる「ウシュカ・ダラ」が異色です。英語で歌っていると流暢過ぎて聴き流してしまいそうにもなるのですが、続くDISC 2にはマンボやチャチャチャを日本語で歌った楽曲が収められていて俄然面白くなります。
そして、ロックン・ロールが多いDISC 3では、その歌声のアタックの強さに驚きました。個人的にはあまり好みの発声ではないのですが、それでも「フジヤマ・ママ」での強力なボーカルには思わず聴き入ってしまいます。サンディーも歌っていた「サヨナラ」も収録。宮崎県の民謡「ひえつき節」まで器用に歌いこなしています。ニール・セダカのヒット曲をミッキー・カーチスとデュエットした「恋の片道切符」は、どこか和風の雰囲気があるのが面白いです。
|
|
| |
|
| |
|
5月
12日
(sun)
|
南Q太「クールパイン」(→amazon.co.jp)は、たいして好きでもない高校の先輩とセックスして、なし崩し的に付き合うことになる女の子の物語。身勝手で乱暴で嫉妬深くて浮気性の男が相手なのに、なぜか惹かれていく自分に彼女は気付きます。そうした心理描写をはじめ、他者との微妙な距離感を極力説明的なネームを排しながら描いていくテクニックは相変わらず見事です。
また、セックスしている相手への嫌悪感や女友達への苛立ち、好きなはずの男に「おまえなんか死ねばいい」と思うようなネガティヴな感情の描き方も巧みにしてディープ。実際、前半では読んでいるこっちの胸にまでデスな感覚が広がってくるほどでした。
絵は全体的にかなり白いんだけれど、要所要所で表情をきっちり描いているので読む上で全く問題がないというのも実は相当な芸当です。また、一読した時には内容的にやや希薄に思えたのですが、再読すると静かながら確実に物語が展開していく構成にも気付かされました。
|
|
| |
|
5月
11日
(sat)
|
発売延期を繰り返していた「タダダー!トリビュート 至福刑事 VOL.2」(→amazon.co.jp)ですが、忘れた頃にやっとCD屋の棚に並んでいました。ただし、当初DISC 2に収録される予定だった米良美一のリミックスが収録不可能になったというアナウンスの紙が入っていて、どうもこの辺に延期の原因があったようです。
で、この3枚組の中で最も期待していたのが、DISC 1に収録されたMAHER SHALAL HASH BAZのライヴ音源。彼らの音源をなかなか入手できなかったのですが、これでやっと聴くことができました。予想していたよりも遥かにポップでチャーミング、しかしよれていたり混沌としていたりで、こりゃ一筋縄ではいかない音楽です。そして次第に実験音楽のようにもなり、幾度となく同じようなフレーズが顔を出したりもしていて、恐らくこのライヴ音源だけではその全貌を把握できないのであろうことも感じました。MAHER SHALAL HASH BAZの「from a summet to another summer」、都内で売ってないのかなぁ。
DISC 1には、同じステージでのDATE COURSE PENTAGON ROYAL GATDENと高橋敏幸&フリーダム・レインボウ・デラックスのライヴ音源も収録。高橋敏幸の1曲が27分にも及ぶ情けなくも壮大なロック抒情詩には唖然としました。
リミックスやコラボレーション楽曲を集めたDISC 2では、大場久美子の楽曲に菊地成孔が自分の歌を乗せていてSPANK HAPPY状態に。叙情エレクトロのREI HARAKAMIによるナンバーガールのリミックスも、両者の個性がバランス良く出ていて秀逸です。DISC 3では、Mr.TobaccoやモユニジュモといったSPOTLIGHT records勢が耳を引きます。
*
なんでも6日に日高さんが原宿を歩いていたら、ゴス少女を激撮する鳥肌実に遭遇したそうです。その模様をさらに撮影した写真が日高さんの6日の日記に。なんか当人も周囲も妙に落ち着いた雰囲気なのが可笑しいです。
|
|
| |
|
5月
10日
(fri)
|
日本MMOの松田道人社長と2ちゃんねるのひろゆき氏との対談を読もうと、大洋図書から創刊された「netbum」という雑誌を読みました。ネット雑誌版「BUBKA」というか、「ネットランナー」や「B GEEKS」、故「バグナード」にも通じものがある雑誌です。
で、ページをめくっていて思わず手を止めてしまったのが、まんだらけのコスプレ店員である「声」という名前の人のインタビューでした。
まんだらけの動画配信コーナー・Mandarayは、OZ DISCのはっぴいえんどトリビュートライヴを流すなど、かなり独自の道を邁進しています。それで以前アクセスした時に、声の「恒河沙」というビデオの存在も知ったんですよね。ただ、インドで撮影したというこの作品の紹介を見た時には「ニューエイジものかな」と思った程度で、その紹介文で触れられていた前作「人間時計」もさして気にとめなかったのですが、「netbum」で声の顔を見たら予想外に可愛いじゃないですか。しかも、「人間時計」ってのはエログロありのかなり特異な作品らしく、ヤフオクでも高値がついているとか。たしかに高いね。
79年生まれの彼女ですが、プロフィールの「好きな音楽」を見ると、かつてのナゴムギャルのような趣味です。雨宮処凛に通じる雰囲気もありますが、あそこまで切迫していなくて、しかし何かやばいものが可愛さでごまかされているような? 「人間時計」が観たいけど、とりあえず「恒河沙」を買おうかなぁ。
|
|
| |
|
5月
9日
(thu)
|
睡眠不足と疲労でフラフラしながら本屋に行ったら、つい「YOUNG SUNDAY SPECIAL GRAPHIC VOL. 1 吉岡美穂」(→amazon.co.jp)をレジに持っていってしまいました。他には南Q太「クールパイン」(→amazon.co.jp)、「レコード・コレクターズ」5月号も。
買っておいてなんですが、僕は吉岡美穂という人のことをよく知らなくて、「YOUNG SUNDAY SPECIAL GRAPHIC VOL. 1 吉岡美穂」のインタビューを読んで初めてレースクィーン出身だと知ったほどでした。足の布の巻き方が妙に印象に残ったミイランに参加していたことは覚えてるんですけどね。
この人が「ポスト井川遥」と呼ばれることの妥当性は、井川遥に特に癒されない僕には判断できません。ただ、吉岡美穂の眉と目と唇のバランスに、こちらのガードを下ろさせてしまうような不思議な魅力を感じるのは確かです。特に海でイルカと一緒に写っている写真には、思わずメルトダウンするかと思いました。あと、冒頭と最後にある普通の白いシャツと黒いスカートという姿もいいです。
|
|
| |
|
5月
8日
(wed)
|
エスロピからWeb現代の「庵野秀明×安野モヨコ 超豪華結婚パーティ 独占レポート!!」へ。2本立ての動画には、宮崎駿をはじめとしてその筋の錚々たるメンツが登場しています。この動画、まるで皇室番組のように濃厚なお祝いムードに包まれていてなかなかすごい雰囲気です。
CHEE'S CANDYから「広末涼子のパラオ紀行」へ。今度の日曜に放送されるテレビ東京の番組だそうで、ここにも動画があります。広末涼子の横顔って、やはり動いているのを見ると造形が面白くて妙に魅惑的です。
*
「B.C.D」のかとぅさんが新サイト・メタファをスタート。その辺も含めてOUTDEXのリンク集「small circle of friends」を更新したいのですが、どうにもまとまった時間が取れないままでいます。techist.txtさんも4月22日の日記で書いてくれていましたが、この「小心者の杖日記」はOUTDEXというページのコンテンツの一部なので、日記しか読んだことがないという方はお暇な時に本体もどうぞ。日記以外は更新が止まっていて、昔のテキストばかりですけどね。
|
|
| |
|
5月
7日
(tue)
|
次が最終回だと聞いていたので数日間に渡って前振りをしておいた「アワーズライト」での僕の連載「BED ROOM DISC JOCKY」ですが、休刊号まであと2回続くそうです。あらら、嬉しいんだけど次号の原稿の内容を考え直さないと。
*
ピロスエさんやyosukezanさんもDJを務めるアイドル歌謡イベント「アイドルing ノンStop!!!」は、5月18日に高円寺Rock-YA!!で開催。ゲストDJは吉村智樹さんだし、こりゃ濃いイベントになりそうです。
*
90年の傑作「Mercy」も再発されたサンディーの最近出来たらしい公式ページがsandii.info。90年代後半から活動の方向性がハワイに向かっているサンディーですが、彼女のフラダンス教室には生徒が約200人もいるとか。
|
|
| |
|
5月
6日
(mon)
|
クラムボンの楽曲を他のミュージシャンがリアレンジした「Re-clammbon」(→amazon.co.jp)は、文字を極力抑えて写真のみで構成したアートワークが秀逸。内容的には、アイデアの奇抜さを競うのではなく、歌の叙情性を引き出すかのようなしっとりとした雰囲気のものが多いです。ミックスはZakが担当。
ただし原曲を超えていると思えるものはあまりなくて、クラムボンによるアレンジの完成度を再認識することにもなりました。その点、「岡村靖幸トリビュート どんなものでも君にかないやしない」(→amazon.co.jp)でもニューオリンズ解釈によるカバーを披露していたBLACK BOTTOM BRASS BANDが、ASA-CHANGを迎えた「Re‐華香るある日」で異彩を放っています。ROVOの勝井祐二やナンバーガールの田渕ひさ子らによる「Re‐モザイク」も、音が飽和していくかのようなトランス感に満ちたアレンジで際立っていますが、楽曲との相性を考えるとちょっと微妙。TOKUによる「Re‐はなれ ばなれ」は地味だけど味がありました。
*
シラク圧勝で終わったフランス大統領選の決選投票でしたが、日本で極右勢力が大躍進という政治状況になったらどうなるんでしょうかね。フランスでそうだったように、日本のメディアは中立性をかなぐり捨ててでも反極右の立場をとれるのか、僕やあなたは反極右のデモに立つことができるのか。そんなに荒唐無稽な想像でもないと思うのですが。
|
|
| |
|
5月
5日
(sun)
|
TWRの国際展示場駅を出たら右手に新しい建物ができていて、そんな変化に少し驚くぐらい久しぶりにコミティアヘ行ってきました。会場までの所用時間を考えるとそれだけで疲れそうになるのですが、いざ会場に着いてみれば知り合いのサークルを中心に夢中で見て回ってしまいます。いまだにどなたかわからないのですが、僕にティアズマガジンを送ってくださった実行委員会の方に感謝。
昨年末に出たらしい袴田めらさんの「いつかこんな日が」は、彼女の作品の中でも特に気に入ってしまったほどの快作。多少の隠し事をしてでも守りたい日常があるという感覚を巧みに描き出していて、そのまとめ方の美しさに溜息をつきました。モーニング娘。関連をはじめとするアイドルマンガについて特集した新田五郎さんの「放課後まんがまつり」Vol.1は、ディープなネタを集めた業の深い本。三五千波さんの「ひとりものがたり」は、煮詰まったセクシャリティとジェンダーが渦巻いていて相変わらず強烈です。遅れ馳せながら手にした「parking」08の創作系同人誌批評特集はまだ精読していませんが、とりあえずこの厚い本を生み出してしまった過剰なほどの情熱にクラクラしました。
ティアの会場にいた人々の中でも最も長い付き合いのJIMMYさんのサークルに行ったら、神薫さんが長い作品を描き上げていたり、小澤秋継さんがすごくいいイラストを描いたりしていて、マイペースな活動が成果をあげている様子にちょっと感動。あと、「ガロ」で僕の担当編集者だった白井さんと、彼を紹介してくれた木附さんが発行している映画批評誌「シネパカ」も入手、お元気そうでなによりです。
講談社から出た単行本「ガタピシ車でいこう!!」風の巻(→amazon.co.jp)を買いましたよと山本マサユキさんに会いに行ったら、彼も僕の「Quick Japan」の原稿を読んでいてくれました。全然会っていなくても、こうしてお互いの活動を目にしているのはちょっといいな。
みんなそれぞれのペースで創作活動を続けていて、久しぶりのティアはいい刺激になりました。会場を出てから、TWRの駅までの広がる広場の椅子に座り、夏のような陽射しの差す芝生の上のメジロを見ながらしばらくぼんやりしてから帰路に。
|
|
| |
|
5月
4日
(sat)
|
5月22日発売のヤポネシアン・ボールズ・ファウンデーション「[azadi]!?」(→amazon.co.jp)は、ソウルフラワーユニオンの中川敬とKOKI、元HEATWAVEの山口洋と渡辺圭一で結成されたバンドのファースト。カバーやオリジナルの新曲、ニューエスト・モデルやHEATWAVEの旧作のリニューアルを取り混ぜ、強烈な政治的メッセージを前面に押し出しています。もっとも、一切の政治性を無視して音楽のみを評価した場合でもロックとしての強度は充分で、その辺の前提は軽くクリア。RCサクセションの「カバーズ」を連想する挑発的な作品です。
これも詳しくは次号「アワーズライト」の「BED ROOM DISC JOCKY」最終回で。
|
|
| |
|
5月
3日
(fri)
|
晴れていて暖かで、春らしさをちょっとわざとらしく楽しむために窓を開けたままにしているこんな日に、5月22日に発売されるはっぴいえんどのトリビュート盤「HAPPY END PARADE」(→amazon.co.jp)をCDトレイに乗せると、とても雰囲気に合いました。少なくても「ゆでめん」の頃は別に春らしいバンドではないんですけどね。
有名どころから新人、マニアックなアーティストまでやけに幅の広い20組が参加した2枚組で、アイデアを凝らしたものから素のものまでこれまた幅の広いカバーが収録されています。内容については次号「アワーズライト」の「BED ROOM DISC JOCKY」最終回で。とりあえず、元メンバーの細野晴臣がキセルのポストプロダクションと新人アーティストの選考、鈴木茂が演奏、松本隆がタイトルとジャケットコンセプトでそれぞれ参加している一方で、大瀧詠一はコメントを寄せているのみだというのがいかにもです。
|
|
| |
|
5月
2日
(thu)
|
MANGAZOOに注文していた新海誠のDVD「ほしのこえ」が到着。最初こそ観ながら「絵が小原愼司に似ているなぁ」とか「なんで宇宙でも学校の制服なんだ」と余計なことを考えていましたが、やがてすぐにこれがほぼひとりで制作したアニメなのかとそのクオリティに感嘆することになりました。25分とはいえ膨大な作業量を必要とするこの作品を作ろうと思い立って、そして実際に完成させてしまった情熱はすごいなぁ。
自然や街並の風景の美しさも印象的でしたが、特にアクションシーンではその労力に思いを馳せてしまいました。予告編1と比べると、技術的にも各段の進歩が見られますし。ややナイーヴすぎる感もあるこの恋の物語が、もし集団で制作された作品だったとしたらここまで自分が感心したかと考える面もありますが、徹底してパーソナルな感触のこの作品を目にしてしまうと、圧倒的なクオリティを前にそうした仮定も意味をなくしてしまいます。
正直に言えば、学校生活の描写のああいう切なさには弱いです、ええ。新海誠自身が声優を務めているヴァージョンもかなり味がありました。
*
キャラアニ・ドット・コムの新海誠インタビュー。
|
|
| |
|
5月
1日
(wed)
|
大西ユカリと新世界「実録 大西ユカリ・ショウ」(→amazon.co.jp)は、2枚組で税込3150円という特価ライヴ盤。大阪府富田林市出身の彼女の歌とMCときたら、そりゃもうコテコテです。そして、「北米R&B音楽と日本高度成長期歌謡の融合」を目指しているというだけあって、凡百のR&Bディーヴァには真似のできない歌謡濃度。しかし、単に歌謡曲っぽいというだけにとどまらないディープなソウルフィーリングもしっかりと浮き出ています。
大西ユカリのMCにはクレイジーケンバンドを連想しましたが、その横山剣もゲストに登場。「滾り」では、情が汁になってしたたりそうなデュエットを聴かせます。江州音頭の原曲の方を引用しているのかもしれないけれど、「男と女」の冒頭に桜川唯丸の「さのせ」が飛び出すのにも驚きました。大西ユカリと新世界、えらくタフな雑食性を備えたバンドです。
|
|
|
|
|