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小心者の杖日記@o u t d e x

FEB/12/2000 "TOKYO-SHINSHI GENTLE FIVE" at Jerry Jeff

  テキスト BY ムネカタ
ロゴ&ページデザイン BY ゴー
 
131日 (mon)

 先日「罪と罰」と「ギブス」を同時発売した椎名林檎ですが、いろんな意味で今最も熱い彼女のファンページは姫コス写真館のような気がしてなりません。つけボクロが重要なポイントだとは気付かなかった! コスチューム専門店コスチュームシティーが掘り当てた「椎名林檎」という鉱脈は、金鉱だったようです。でも衣装販売のコーナーで、ロッキンオンジャパンに掲載された椎名林檎の写真をそのまま転載してるのはさすがにまずいのでは。

 OUTDEX更新。「small circle of friends」を更新したと言うと「なんだリンクだけかよ」と思われそうですが、これまで5つだったジャンルに2つの新ジャンルを追加するなど、けっこう労力を使いました。この分類は完全に僕のカンでやっていますので、納得がいかない方はご連絡ください。「文芸とその批評」にはまだ4サイトしか登録されていませんが、近々ドバッと増える予定です。あと、細心の注意を払ったのですが万が一あるはずのサイトが消えているようでしたら、それもご連絡を。今週新たに加わったサイトは、internaoWeb KIDSMONSTERオトウトイモウト書斎の住人2ndボリューム・ウンチッチ肺炎時計ポップ万国博覧会です。

 
130日 (sun)

 青山ブックセンター本店でとり・みき展。売り場の奥にあったイベント会場では、原画が展示されていたほか、とりさんが脚本を担当した「パトレイバー」映画版の予告編や「ウゴウゴルーガ」出演時の映像などなどを編集したビデオも流されていました。

 サイン会終了後、ちょっと間を置いてから伊藤和典とのトークショー。本多猪四郎の名前を出されると特撮やSFに疎い僕は怖気づいてしまうのですが、ほどなくとりさんの取材ビデオの上映になってホッ。とりさん自身の編集によるこのビデオがまた凝っていて、オープニングのロゴが本物の映画のように動くうえに、場面ごとの切り替えのリズムも良いのです。サイン会の時に「石神伝説」を描くために使った写真のアルバムが20冊以上置かれていてその膨大さに驚いたのですが、日本全国の古史古伝に関係する遺跡や神社を取材する際にはビデオも撮影しているのだとか。取材ではだいたい山登りをするはめになると言いながらも、取材先で実際にマンガに登場させるのは三分の一以下だというのですから、物語の厚みってのは見えない部分での苦労に支えられているものです。このビデオをとりさんの解説つきで見られたのが今日一番の収穫でした。

 
129日 (sat)

 東京紳士ジェントル5の打ち合わせで会場のJerry Jeffへ。皆さん、2月12日ですよ。普段のこのお店はロック喫茶なのですが、今日もママとお客さんとのマニアックな会話が展開されていて、レコードの音を聴いたお客さんが「ちょっと針がすり減ってるんじゃない?」なんて言ったりしていました。オザワさんMASAさんハルヲさんが後から集まって、機材や時間などの打ち合わせ。次回はイスやテーブルの配置を工夫するので、前回ほどギュウギュウにならずに済むと思いますよ。

 報知新聞によると、庵野秀明の新作実写映画「ハッピー バースディ(仮)」を東京都写真美術館で公開する計画があるそうです。つまり都の公共施設で上映されるわけですね。映画は3月にクランクインして5月末に完成予定で、徳間書店が作る新レーベルの第1作だとか。なんでも徳間康快社長は4月から東京都写真美術館の館長になるそうで、相次ぐ官庁ホームページへの不正侵入事件に怒り心頭の石原慎太郎都知事に「一発景気つけろや」とドスの利いた声で言われてこういう計画が持ちあがった、というのは僕の妄想なので気にしないでください。

 
128日 (fri)

 小説下条流星、挿絵ズンダレぽんによる「カリスマ狂騒曲 由香ちゃんの買ってもイケない!?」読了。日本を二分するオナニー教団とセックス教団に戦いを挑む若者たちの物語はやっぱりエロ小説になってしまうのですが、そうした物語の奥に作者の確固たるオナニー哲学の存在がうかがわれます。古今東西のその方面の知識もちりばめられていますが、その真偽は不明というか眉唾です。「ぶっとび!? お口で溶けて、手で溶けない?」や「本部炎上! アーチチアチ燃えているんだろうか?」などの各章の章題が秀逸でした。


 
127日 (thu)

 YMOがファースト・アルバムのために録音しながら未発表のままになっていた「InDo」という曲が2月23日に発売されるそうです。daisyworldここによると、細野晴臣ほかによるリミックスとともに収録されるとか。でも個人的には、その1ヶ月後に出るという細野晴臣の4枚組編集盤「HOSONO BOX 1969-2000」の方に期待ちゃいますね。30年に及ぶ彼の浮気なほど多彩な活動をどうまとめるのか、ちょっと考えただけでも難しそうです。

 その細野晴臣が在籍したはっぴいえんどの「春よ来い」をカバーしたのがカーネーションの新しいシングル。「恋するためにぼくは生まれてきたんだ」なんてタイトルに負けていないほど楽曲も明快で力強いのですが、相変わらず各楽器の音の定位などサウンド面が凝っています。「春よ来い」は、原曲よりも感情の揺れ幅が大きくて雄弁でした。

 川本真琴の「微熱」での歌声とエキゾチックなメロディーには、「無造作に愛しなさい。」の頃の濱田理恵を連想しました。前のシングル「ピカピカ」同様、この曲も素晴らしいです。

 
126日 (wed)

 「アフタヌーン」3月号には、98年3月号の「外環視点」以来実に2年ぶりの新作となる博内和代の「バナナ チ〇コ」が。以前も書いたかもしれませんが、OUTDEXの副題は彼女の作品タイトルからの引用なのです。

 通りに面したあるビルの1階は何の店も入っていないスペースで、いつもそのビルの前からバスに乗る女子大生の2人は、ガラスの向こうに椅子に縛られた男の姿を見つけます。そして彼と接触を持つうちに、片方はいつしか彼に代わるかのようにそのスペースで暮らし始めるという、かなり観念的な物語です。不可思議な状況でも物理的な説明は最後までないまま、物語のところどころでアクセントが打たれながら進行していきます。

 無頓着で凡庸な世間の人々に愛想を尽かし厭世的になりながら、彼らと対照的に苦悩を抱えている自分は繊細であり特別な存在だと思い込む女。しかし彼女の姿は、堕落を通して何かを確認するための芝居を演じているかのようでもあり、その点が単に苦悩を描き出す作品とは違った趣を「バナナ チ〇コ」に与えています。そしてそれは、作家としての自分のスタンスへの作者自身による批評としても機能しているように思われるのです。

 同じ号で新連載が始まった富沢ひとしの「ミルク クローゼット」は、最初の1ページにやられました。期待してしまうかもしれません、不覚にも。

 
125日 (tue)

 あはは、やられました〜。

 「アップトゥボーイ」3月号の3ページ企画「コスプレ美少女を探せ!」で、でじこの衣装を着ている「まつまるきょうこ」とは、この人のような…。素人として登場しているので、他人事ながら複雑な気分です。

 同じ号では大村彩子がちょっといい感じでした。

 
124日 (mon)

 TINAMIXの打ち合わせで多聞へ。取材する記事について話し合ったほか、執筆以外にも編集協力という形でも関わらせてもらうことになりました。それから撮影の下見で向かった有明国際展示場には人気も少なく、コスプレ広場にも誰もいませんでしたが、むしろその状態が普通なんでしょう。

 ヒライワさんの見事なデザインによる予告第二段も出ましたが、この中に自分の名があると妙な気分ですねぇ。どうにも野郎ばっかなのはさておき、立ち上げに伴うドタバタさえ乗り越えればすごいことになりそうな予感がします。

 OUTDEX更新、黒沼克史の「少年にわが子を殺された親たち」を「BOOK」に追加、「small circle of friends」にはELECTRONIC MUSIC fan君のニャは、Twisted西山アイランドネットでマルタス 弐千まつねえのホームページ・を加えました。

 
123日 (sun)

 人に連れられて、新宿ディスクユニオンでのMike Keneallyのストアイベントへ。あの細長いビルのどこでやるのかと思ったら、8階の事務所らしきスペースにMike Keneallyとファン約30人が密度も高く詰め込まれました。でも、開場前にファンが階段で並んでる時から現れて気軽に声をかけるMike Keneallyのフレンドリーさもあって、終始予想外なほど和やか。なにせ、途中で彼の楽曲の邦題を「書き初め」する企画なんてのもあったんですから。演奏自体はアコースティックギター1本だけで4曲プレイされ、非常にアメリカ的なメロディーを歌うかと思えば、次の瞬間には技巧を駆使してネジが吹き飛んだような展開を見せるなど、FRANK ZAPPAのバンドにいただけのことはある曲者っぷりを見せていました。

写真:書き初めをするMike Keneally

 
122日 (sat)

CELLOPHANE「WANDERING」
 試聴した段階で購入を決意せざるをえないブリティッシュ風味ギターポップ。こういうのに僕は弱いのです、1曲目の「My Misery Gun」のメロディー展開を聴いただけでやられてしまいました。楽器の鳴りやコーラスもマニアくさいですが、古臭くはありません。ボーカルもまたいい声をしています。高野寛の歌声、松尾清憲のメロディー、初期カーネーションの瑞々しさ…そんなものが次々と連想されるポップスの連続。カーネーションの棚谷祐一がプロデュースで参加しているのも納得です。曲のバラエティーのわりに個性は強くなく、もっと耳に引っ掛かる言葉が歌詞に増えてほしいところですが、バーンと売れて欲しいバンドです。

くるり「図鑑」
 ジム・オルークが5曲でプロデュースと聞いてどうなっているのかと思いきや、彼が参加していない楽曲でも実験的なサウンドが展開されていました。抒情と衝動がひとつになったダイナミックさがくるりの大きな魅力でしたが、「ミレニアム」のような変化球もあるし、音響派もどきの「ABULA」も。「ロシアのルーレット」のラストなんて、気の触れたようなサウンドです。でもジム・オルークが参加した「惑星づくり」は、ドラムの響きで曲を引っ張っていく力技が光っていて、その辺はやはり格が違います。「屏風浦」で、そっとピアノの不協和音をすべりこませているのも心憎い。最後の「宿はなし」には自然な日本っぽさがあり、しかもこの曲ではソウルフラワーユニオンの奥野真哉とジム・オルークが一緒になるという予想外の事態が起きていました。前作「さよならストレンジャー」に比べたら散漫なほど雑多なのにくるりの個性が貫かれているのは、バンドの勢いのなせる技でしょう。


 
121日 (fri)

 青山ブックセンター本店でとり・みきの「石神伝説」Volume.3購入。30日に開催される「とり・みき展」の整理券も無事入手することができました。連載誌「コミックビンゴ」の休刊のため大幅に書き下ろしを加えたというだけに、衝撃的な結末が待っているのだろうと思っていたら、「まだ終わっていない」という衝撃の事実が最後で明かに。物語はまだまだ収束する気配を見せていないのですよ。

 榎本俊二の「えの素」第5巻を通して読むと多少ムラがあることに気付いたのですが、前半のペニー争奪戦の熱さを見る限り、やはり無軌道に下品な方が作者のテンションは上がるようです。田村さんの娘は可愛い。

 
120日 (thu)

 「2000年のワールド・ミュージック」という特集タイトルを「MUSIC MAGAZINE」2月号の表紙に見て「来た来た!」と思ってしまうのは、僕が90年前後の「あの時代」の残党であることの証拠です。ただし、特集の記事内容はいくつかのアーティストあるいはジャンルの記事と総論から構成されている程度で物足りなさを感じてしまいました。個別に紹介されているのは、セネガルのユッスー・ンドゥール、キューバのブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ、ブラジルのレニーニ、アメリカのメキシコ系音楽・チカーノといったところ。アジア方面の情報が全くないところが淋しいわけで、毎月のように世界各地の情報が掲載されていた昔とは状況が違うのだと改めて思い知らされる特集でもありました。やはり、ジャケットと店の担当者がつけた紹介文(これが信用ならねぇんだ!)を頼りに内容の良く分からないCDを買うというリスキーな賭けを、ワールド・ミュージックに関しては続けなければいけないみたいです。いい情報源をお知りの方、僕にも教えて下さい。


 
119日 (wed)

 キリンジの新しいマキシシングル「アルカディア」は、何でも対象化して一歩置いてしまうかのような彼等にしては珍しくエモーショナルな楽曲です。歌詞の字面の美しさと裏腹に、歌と演奏にはささくれだった雰囲気があり、フルートが渋くアクセントを与えます。けれどより気に入ったのは、兄・堀込高樹による作品であるカップリング「千年紀末に降る雪は」の方。弟・泰行の「アルカディア」が生真面目さをたたえているのに対して、兄の方は紳士的ながら何かを隠しているかのような含みがあり、相変わらず飄々とした世界です。堀込高樹の作る歌は、歌詞とメロディーが融合した時に喚起するイメージがより深く広いように思われます。「千年紀末に降る雪は」も、歌詞カードを読むまではサンタクロースの悲哀をテーマにした歌だとは気付けませんでした。


 
118日 (tue)

 エロゲーの原画を描く仕事の打ち合わせで名古屋の友達が上京してきたので飲むことに。1枚あたり****円の原画を120枚描いて…などと聞き、景気のいい話だと乾杯です。女性が絵を描いた方が人気が出るという話もメーカーの人から聞いたそうで、冬コミの本で彼女がスカウトされたのもその辺の思惑があるのでしょう。その手の業界の知識が皆無に近い僕は、3杯飲んで思考の停止した頭を抱えながら「へー」と感心するばかりでした。帰宅後そのメーカーのホームページを見たら「18歳未満の方はごらんいただけません」とのことで、いきなりマジモンくさい雰囲気。仕事が正式に決まって、濃いブツが生まれることを祈ってますね。


 
117日 (mon)

 「DOS/V magazine CUSTOM」No.4では、SOUL FLOWER UNIONの「HIGH TIDE & MOONLIGHT BASH」について書かせてもらっています。ハードに疎い僕は、この号のステンドグラスでPCケースを製作する記事にインパクトを受けました。ガラスの割り方や、失敗したり余ったりしたガラスでPC周りの小物ケースを作る方法まで紹介されていて親切です。


 
116日 (sun)

 先日千恵の歓迎鍋のために下北沢へ行った時、筆箱が欲しいと言う彼女を有馬さんが雑貨屋に連れて行きました。カラフルというか目に悪そうな色のアクセサリーが並べられたその店で、棚のひとつを埋めていたのがまったりとした顔の羊。勝手に「まったり羊」と名づけて眺めていたのですが、じゅんこさんに「私もラムチョップのキーホルダーつけてるんですよ。てめえも買えやコラ」と言われてその名を知ったのです。黒くて太い目の下がり具合に痺れ、500円のビニール製ラムチョップ(読書型)を購入してしまいました。

 このラムチョップ、元はアメリカの子供向け番組「the Charlie Horse」のキャラクターのようで、日本のメーカーからもグッズが発売されているようです。ネットで検索したら、lambchopラムチョップとお友達Lamb chop マニアらむちょ警察などが出てきました。

写真:鍋の具にされるラムチョップ

 
115日 (sat)

 一昨日から新聞を読んでなかったのですが、爆発物事件に絡んで「危ない28号」が問題化しそうな気配なんですね。

 「マンガ・エロティクス」Vol.4には「児童ポルノ法とエロマンガ」という文章が掲載されていて、岡聡発行人のお名前には、昨年11月に複数のマンガ系掲示板で見た投稿者名を連想する次第です。「マンガ・エロティクス」自体は、どれもテンションが高くてアクの強い作品揃い。特に松本次郎の「ゆれつづける」は、シュールでグチャグチャなほど猥雑な世界、そして少し悲しい後味が気に入りました。死にかけの女との血まみれセックスなのに、わざわざ外出しする場面が泣けます。

 それと同じ日に「ガロ」2月号を読むと、どうにも低空安定飛行状態のような気がします。「ガロ」なのに妙に中庸な印象は、新味のない作家の顔ぶれのせいかもしれません。そういえば津野祐子は…?

 
113日 (thu) - 114日 (fri)

 昨日に続いて千恵の東京観光に付き合ったのですが、僕らの前に人と会っていた彼女とじゅんこさんは、集合に50分遅れて来る豪快さでした。それにもめげず一行6人が向かったのは東京タワー。大展望台から特別展望台へと上がるのに従って千恵のテンションも上がっていき、飛び跳ねだして手のつけられない状態になったかと思うと床に座りこんで詩を書き始めたりするんですから忙しい小娘です。

 増上寺を通り、浜松町からバスに乗ってお台場へ。パレットタウンで観覧車に乗って昨日のリベンジを…と思いきや、雨が降りだすじゃないですか。昨日の二の舞と千恵の雨女確定が危惧されましたが、観覧車は運行されていて6人でギュウギュウと乗車。千恵と梅本さんは、雨が強まっているのに急上昇&急降下マシンにも乗って上下していました。元気です。

 ゆりかもめの車内で僕は疲れ果てていたのですが、千恵は曇った窓に自分のページのURLだの動物の絵だの「ぴあ283ページ」だのを嬉々として書いていて、隣に座っていた僕はエネルギーを吸い取られている気さえしました。

 下北沢に到着後、31アイスクリームやビレッジ・バンガードに寄ってから、イワキリさんの家で本日のメインである千恵の歓迎会。「うたのゆびびん」関係者を中心に15人以上が集まり、収容可能人員を超えて身動きも取れない難民収容所のような状態でした。そのため一時はカラオケへ避難。そして始発で人が帰りだした朝方に、ピチカートの「女性上位時代」を千恵に解説しながら聴いたあたりで僕の記憶は途切れているのです。

 午後の便で旭川に戻る千恵を空港まで送るのは梅本さんとまつねえさんの二人で、それ以外の人と千恵とは街中やホームで次々と別れることになりました。あの状況は彼女の涙腺を緩めるほど辛かったようで…。でも、切なくなったらそれはたぶん孤独じゃないという確信の裏返し。出会いは必然性の上にあるから、再び東京で会う日のことを僕は確信しているのです。

 またね。

 
112日 (wed)

 昨日東京に来た千恵は、旭川から雪を一緒に運んできたので東京に初雪が降ってしまいました。今夜は皆でよこはまコスモワールドで世界最大の観覧車に乗ろうという計画なのに。心配になって昼にコスモワールドへ電話をしたら、雨や雪は大した問題ではなくて強風の方がまずいとのこと。そして夕方、渋谷でついに対面した千恵は、そんな心配などする気配もなく「行きましょう」と言い切ったのでした。両サイドにパンダがついているニット帽をかぶって。

 東急東横線に端から端まで乗ることになったのは、千恵とイワキリさん・梅本さん・まつねえさん、そして僕と連れ。ようやく着いた桜木町はすでに暗く、雪は雨になったものの寒さは変わらない上に風が吹き付けていました。千恵はランドマークタワーの中を通って行く段階で写真を撮りまくるはしゃぎぶりで、そこを出た路上で僕らは観覧車のイルミネーションを雨の中しばし見上げていたのです。

 嗚呼、これで僕らが到着する20分前に観覧車が悪天候で運転を中止してさえいなければ良かったのに。

 食事をした店では、有線で福山雅治が流れると千恵は正座をして聴いていましたが放置。途中でテンションが続かずダウン気味になっていましたが、僕らと別れてから渋谷に戻って「ラスト・ワルツ」を観るため映画館へ行くというのですから、まだまだ元気なのでした。

 明日へ続く。

 
111日 (tue)

 なにやらタイトルロゴの下に文字列がありますな? という前回と同じ書き出しで、DJイベントのお知らせです。「東京紳士ジェントル5」の第2回目ですよ!

 今回も5人の野郎どもが、音楽ジャンルという概念を忘れた無節操さで、手持ちのネタが尽きるまで秘蔵の音盤を回し続けます。他のDJであるオザワさんMASAさんまちださんハルヲさんは、どいつもこいつも手のつけられない音楽マニアばかりなので、マニアックな貴殿もきっと満足できる選曲のはず。2月12日土曜日の午後4時から9時半頃までの予定で、場所は前回と同じ早稲田のロック喫茶「Jerry Jeff」です。素敵な音楽と人々との語らいの場をご用意しておきますので、ぜひ都合のいい時間に気軽に遊びに来てください。こちらの告知ページにも近日中に詳しい情報が追加される予定です。

 今日発売の「weeklyぴあ」の「サイバー刑事24時!」というコーナーで、OUTDEXが紹介されています。関東版のみのコーナーなのかもしれませんが、ともかく見本誌を送ってくれる太っ腹さに感謝。普通は雑誌にホームページが紹介されてもアクセスはそれほど増えないと思うのですが、なにせ媒体が「ぴあ」だと予測がつかないですねぇ。ちなみに、今回のテーマは「読み物サイトで正月ボケをぶっとばせ!」だそうで、Digital GAROはまだしもWEB現代と「OUTDEX」が並んでいるとちょっと不思議な気分です。

 
110日 (mon)

Soft Machine「THIRD」
 カンタベリー系に疎い僕にとっては、Robert Wyattがドラマーとして在籍していたという程度の知識しかないバンドの70年作品。しかし、ドローンとしたフリージャズのような演奏から緊迫感のあるフレーズが立ちあがっていく「FACELIFT」のかっこよさに興奮させられるまで、そう時間はかかりませんでした。緩急折り混ぜて展開する「SLIGHTLY ALL THE TIME」は、まさにジャズロック。オルガンの響きに彩られた「MOON IN JUNE」は比較的ロック寄りですが、それは魅力の無さを意味しません。サイケデリックでジャズでプログレな「OUT-BLOODY-RAGEOUS」まで、20分近い長さの4曲を聴くことになり、たっぷり頭の中を掻き回されました。

The Meters「The Meters」
 こんなニューオリンズR&Bを聴きたかったんだ!と感動させられちまいました。CD再発されたばかりらしい69年のデビューアルバムで、ボーナストラックを2曲収録。リズムには硬さと丸みが絶妙のバランスで同居していて、演奏は単純のようでニュアンスに富んでいます。たった4人での演奏はカッチリ噛み合いつつも、各人のプレイはどれも個性的。「LIVE WIRE」は、カーネーションが「オートバイ」でサンプリングした楽曲で、原曲も最高の気持ち良さです。どの曲も3分前後だけど、濃度が高くてしかも洗練された曲ばかりでした。

 OUTDEXを2000年初更新。「MUSIC」に「1999年アイドルポップスベスト10」、「EVENT」に「20世紀アニメ紅白歌合戦」を追加してオタク度をアップ。「small circle of friends」からは、All About Kenji KondoSlow Train' ComingNARITAL偽黒武堂の三国志探訪Perfume GardenBambooHouseYoung Odeonへリンクしました。また消滅したサイトなどを削除し、URLや名称変更にも対応して、一部のサイトのカテゴリーも変更しています。

 
19日 (sun)

 英知出版から発売された新雑誌「FAKE/OFF」の創刊号に、川島和津美のグラビアが掲載されています。ただし、これは引退前に撮影された写真を使っている模様。グラビアの間の1ページほど記事はファンの怒りを買っているようですが、彼女のデビューから引退までの経緯を知る上では一読をお勧めします。川島和津美はこのまま完全に音信を絶って、翳を引きずったまま伝説になるのもいいかもしれません。

 雑誌自体は、かなりアート系を目指した編集です。裏表紙はベネトンの広告のパロディー。

 
18日 (sat)

 新宿ロフトプラスワンで、枡野浩一さんのイベント「作詞家・作曲家になりたい!?」。今回は会場も大入りで座敷スペースも人で一杯、ほとんどオフ会状態です。初めてお会いした、じゅんこさん・田中庸介さん八二一さん、どうもでした。

 事前に収録された枡野さんと橘いずみの対談ビデオが上映されたほか、黒須チヒロやドレミなど「君の鳥は歌を歌える」に参加したミュージシャンを招いてのトーク・イベント。全体としては、音楽業界のダークサイドを語りながらも、表現への自分のこだわりを持ちつつ作品を見てもらいたい関係者に届けるためのアドバイスが語られていました。「悪い業界ゴロには気をつけろ」ということに関しては、かなり重点が置かれていましたね。

 
17日 (fri)

 芥川賞、直木賞の候補作が決まったそうで、ひとつのローカルな基準によるものに過ぎないとは思いながらも、つい顔ぶれをチェックしてしまいます。目を引いたのは、宮沢章夫の「サーチエンジン・システムクラッシュ」がノミネートされていたこと。サイトウさんに、パソコン雑誌「DOS/V magazine CUSTOM」で「文学界」を紹介するという限りなく暴挙に近い快挙をさせてしまった作品ですね。最近は「文藝」すら読んでいないので、宮沢章夫と藤野千夜・赤坂真理以外の芥川賞候補作家は名前も知りませんでした。そうなると、やっぱり勉強不足かもと不安になるあたりが、芥川賞という存在かもしれません。


 
16日 (thu)

 中村とうよう「ポピュラー音楽の世紀」購入。格式高く岩波新書から出ているやつです。中村とうようという人物はクセが強くて傲慢そうなイメージなんですが、困ったことにこの人ほど視野の広い音楽評論家ってのもそうそういないんですよね。彼が以前やってた音源発掘レーベル・オーディオブックのCDも持ってるし、そもそも「MUSIC MAGAZINE」のバックナンバーが10年分あったりするので、直接間接の影響を僕も受けてしまってるいるわけで、ますます憎々しく思えてくる次第です。とりあえず吸収できるだけしてやろうと。僕らの世代で彼のような幅広い視点を持った評論家になりうるのは誰かってことになると、少し歳上だけど宮子和眞さんあたりになるのかなぁとも思います。


 
15日 (wed)

 2000年もSo-netは快調のようで、サーバが9時間に渡ってダウンしていました。済んだことだからか、緊急連絡からもすでに消された事実です。

 Ash Raの76年作品「NEW AGE OF EARTH」購入。歪んだサウンドによるアヴァンギャルドな音楽かと思ったら、ミニマルっぽい音の連続で意外でした。でもこのサウンドなら、大仰なタイトルと神々しくもあるジャケットに合っていて納得。ギターよりもシンセサイザーの音が前面に出ていて、「OCEAN OF TENDERNESS」などはアンビエントっぽいですが、他の曲ではアンビエントというには動的なエネルギーを感じさせます。21分に及んで展開される「NIGHTDUST」を最後に聴いて、なるほどこれはプログレの文脈にある音楽なのだとも気づきました。

 
14日 (tue)

 とり・みき先生の「石神伝説VOL.3」 の発売を記念して、1月30日に青山ブックセンター本店で「とり・みき展」(仮題)が開催されるそうです。ええ、もちろん僕は行きますとも。

 こばこ嬢より、1.2GBのハードディスクの空き容量が10%を切って年賀状ソフトのインストールも出来ないとの救援信号を受けて埼玉へ。「再インストールして全部消しちまえ」と憎まれ口を叩いたのも束の間、ハードディスクのチェック時に作られたと思われる281MBもの謎ファイルを、他人のパソコンだからと気軽に捨てて万事解決。喜んで年賀状ソフトをインストールしたこばこ嬢、しかし三が日はもう終わったぞ。

 
13日 (mon)

 年末年始には、コミケで買ったマンガの他に、おかざき真里「BX」・谷口ジロー「捜索者」・やまだないと「東京座」などを読んでいました。「捜索者」は、少女が監禁されているペントハウスの描写になると突然現実から遠ざかるのがショッキングです。あと、男性キャラの無骨なカッコ良さが光る分、女性キャラの野暮ったさも目立ってしまいますね。「東京座」は、表紙がサニーデイ・サービスの「東京」と同じじゃん!と思ったら、彼らの曲にインスパイアされた作品が収録されている上、「東京」のアートディレクターである小田島等が装丁を手掛けていました。


 
12日 (sun)

 渋谷は福袋に埋まっていました。洋服屋やデパートの前はもちろんのこと、アイスクリーム屋にも「ハッピーバッグ」という名の福袋。パルコで売っていた、ひとつ2000円のベトナム雑貨福袋の中身はどんなものだったのでしょう。109の前では福袋を広げたコギャルが商品を交換していて、交易の原初的な姿を見せられたかのようでした。

 僕は何を買うか吟味する楽しさが好きな人間なので、福袋を買いに並ぶ感覚というのは理解しがたいのですが、連れが1万円の福袋を買いたいと言えば止められません。でも、中身の商品が何かという現実的な問題は二の次で、袋を開く時の興奮が重要なのだろうと端で見ていて理解しました。

 今年僕が初めて買ったCDは、JAMES BROWNの「IN THE JUNGLE GROOVE」。

 夜に渋谷を離れると、帰りの電車の中も、地元の街も人気が少なかったです。aikoの「カブトムシ」を別々の場所で3回聴いた日でした。

 
19991231日 (fri) - 200011日 (sat)

 TINAMIX拡大集会。2000年2月からリニューアルして隔週刊のWEBマガジンとなるTINAMIXの関係者が、篠田ごのアジトに集まっての年越しでした。東浩紀さん伊藤剛さん・大下さなえさん・リウイチさんなど、錚々たる方々と初対面だったので内心緊張していたのですが、次第に皆さんが本物のオタクだと分かってきてリラックス。すでに知っている人では、かちゃくちゃくんしばたさん砂さんトモミチさんも参加していました。

 年明けまでしていた編集会議はかなり白熱、この調子なら今後の展開を期待してもらって良さそうです。「エイリアン9」をめぐる論議も盛りあがりました。その勢いで僕もあるアイドルの素晴らしさを熱弁して、AKさんを巻き込むことに成功しました…と書くとTINAMIXとは無関係の暴走をしたようですが、実はそうではないのです。

 ミレニアム突入の瞬間をPHSで話しながら迎え、「それはよせって言ったろ」とNTTに怒られそうだった僕も僕ですが、その瞬間のテレビ画面を撮ろうと4人もカメラを抱えていたのにはかないませんでした。しかも2000年問題を忘れたかのように平穏なので、かちゃくちゃくんは「なんだよ、何も起きねぇのかよ!」と鶴見済ファンならではの悪態をつき始めます。そして今度は新年早々「D4プリンセス」のDVDがプレイヤーに。エンディングの「ドリルでルンルン クルルンルン」で踊だす東さん。そんなことをしていた我々が、しばたさんが悪酔いしてトイレで寝ていたことに気づくのはもう少し後のことでした。

 明け方ファミレスへ行き、そこでもTINAMIXの企画について話し合い。店を出る頃にはすっかり朝で、周囲を見回した東さんが「2000年はこんな感じか」と言ったのはいい言葉だと思いました。今年の9月にはファーストインパクト。パトレイバーは追い抜いてしまいました。

 祖父の死去で喪中なのですが、インターネット上ではどこまで挨拶を控えればいいのか迷うところです。年賀メールとかもらうのも嬉しいですしね。ともあれ、皆さん今年もよろしくお願いします。

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日記猿人
 


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