テレビ東京「嵐も吹き飛ぶ大家族!ナニワの11男4女17人」を見ました。石田家と並んで安心して見られる大家族、大阪の恒岡家の番組です。
今回はほとんどが過去の映像。ただ、当時は青木家の青木あざみさんが16歳で妊娠した「アフター青木家」の状況で感覚が麻痺していたのですが、当時18歳だった恒岡家の長女が妊娠してガンコオヤジに報告した日にいきなり彼氏のもとに引っ越すという流れは、今見直すといいドラマでした。
新映像は、恒岡家の子供と孫が同い年で一緒に小学校に入学したり、長女が第二子を妊娠中だったりといったもの。そして、ガンコオヤジが新聞配達からスーパーに転職したというので驚きました。50歳になっても家族のために頑張るガンコオヤジに敬服。
テレビ朝日「痛快!ビッグダディ5」を見ました。番組公式サイトも異様に充実し、テレビ朝日の林下家に賭ける意気込みを感じさせます。そして今回も3時間枠でした。
1月2日に放映された狂気の6時間番組「痛快ビッグダディ4男4女の9人大家族42歳バツイチ父の決断新春6時間スペシャル」は、元妻の佳美さんが名瀬の家から独立するところで終わりましたが、今回はなんとビッグダディこと清志さんと佳美さんの間に子供ができたことが発覚。番組の「引き」を軽々と上回る展開に唖然としました。「アフター青木家」と呼ばれる、衝撃度のインフレを起こした日本の大家族シーンを引き継げるのは、もはや林下家しかいません。
番組は徐々に関係が「いいムード」になってきたビッグダディと佳美さんの様子を紹介しますが、あれほど同居することを拒んでいたビッグダディが一家の暮らす大棚への引越しをすすめたところ、なぜか佳美さんは拒否。そして、実は彼女が妊娠していたことが明らかになります。
佳美さんにしてみれば、これが12人目の出産。しかも、前回の3つ子の出産時に危篤状態になり、また今回も切迫流産が起きたために、ビッグダディと佳美さんの間で産むかどうかの話し合いが繰り返されます。授かったからには産もうとする佳美さんと、子供たち、そしておそらくは自身が佳美さんを失うことを心配して、出産を諦めなければならない場合もあると説得するビッグダディ。子供たちにも一旦は妊娠が伝えられ喜ばれますが、その後に諦めなければいけないかもしれない、と追って話す事態になります。
その状況に一番反発したのが、長女の愛美さん。前回のラストで、彼女がどこに住むことになったのか気になったのですが、佳美さんと3つ子と一緒に暮らしていました。しかし、復縁もしないのに新たに子供をつくったという男女の問題を前に、愛美さんは佳美さんと口をきかず、佳美さんの作った食事も口にしなくなります。正直に言って、今回は重すぎです。
また、長男の新志くんの中学の卒業式で、父親への感謝の言葉を口にしたものの、涙をぬぐう母親には一切触れなかったのも印象的でした。また、小学生の都美さんと源志くんも、佳美さんの出産をめぐって大人びた会話をします。
そして最終的に佳美さんは、大棚でビッグダディ一家と一緒に暮らすことを決意。ビッグダディは愛美さんに「出産より復縁が先じゃない」かというようなことを指摘されて、佳美さんと一応話し合いますが、再入籍という話までには至らず、事実上の復縁という感じでした。最後は、出産の技術の高い鹿児島市の病院へ佳美さんが行き、問題なしと診断されて、いよいよ7月31日の出産へと向かうことに。
というわけで3時間、これほど密度が濃いのには驚きました。編集がうまく、制作の零CREATEはいい仕事をしています。ちなみに、番組公式サイトで紹介されているように、テレビ朝日の携帯電話公式サイトでは、ビッグダディのマンガの配信も開始されました。
ビッグダディと佳美さんの関係については、いろいろ突っ込みどころも多いのですが、無事に子供が生まれて、家庭がうまくいくことを願いたいです。これ以上衝撃的にならなくていいですから。もうお腹いっぱいです。
TBS「激闘ビックリ大家族!!爆笑!感動!大波乱?うちのパパはおネエ系」を見ました。2007年9月29日の日本テレビ「驚き!ゼミナール6」にも登場した、お父さんがオカマという異色の大家族。神奈川川崎市に住む2男4女8人の田中家、遂にゴールデン・タイムに進出です。
2時間枠ということで、カメラは子供たちにも長時間向かうことに。しかし、おネエ系の父親と「あたしがホモを直す!」と言った母親の家庭の子供たちなので、とても個性的。知的障害のある子供もいるものの、家庭の雰囲気は明るく、家族の絆を感じさせる好内容でした。
数ある大家族番組のなかでは、父親がおネエ系ということでイロモノかと思われそうですが、実は石田家や恒岡家に近い陽性の大家族だと思います。
日本テレビ「知力!体力!家族の絆汗と涙の大家族クイズ」を見ました。北海道の緑川家(6男3女)、千葉の木内家(7男5女)、三重の関谷家(3男6女)、鹿児島の中川家(3男5女)が、クイズで200万円獲得を目指して争うという新機軸の大家族番組でした。
衝撃度のインフレを起こした「アフター青木家」とも呼ぶべき大家族シーンの中で、こうした家族の絆を強調する番組はたしかに有効でしょう。基本的にワイルドである大家族の家の中を舞台にクイズが展開され、そこに各家族の日常風景が織り込まれる構成も面白かったです。
キャラクター的には、ヤンキー色の強い千葉の木内家が一歩リード。その木内家では、二女が家出中とかで、戻ってきた二女に父親が「帰れよ、みんなでクイズやってるんだ」と説得するシーンがなんだかシュールでした。
フジテレビ「11人ワケあり大家族3男6女!裸の奮闘記」を見ました。大阪府の蓮香家の番組で、日曜の夕方という時間帯でしたが堂々の85分枠です。
3男6女のこの大家族は、実は両親が離婚歴を持つ者同士。父親が3人、母親が5人を以前の家庭から連れてきていて、さらに再婚後に1児が生まれているという家族構成です。そのため番組の焦点は、血のつながっていない親と子供との複雑な関係に置かれていました。子供のひとりいわく、「いきなり変なオッサンがきたんだもん」。もちろん、1日の洗濯量や食費の紹介、家族旅行の様子など、大家族番組の定番メニューも揃っていました。
ちなみに両親の出会いは、インターネットの子育てサイトだったとか。前回は16歳で結婚したという母親が腕のタトゥーを隠していなかったのも印象的でした。そして最後は、母親が新たに妊娠したと子供たちに報告するところで幕。まだまだ子宝が期待できそうな大家族です。
TBS「水トク! 激闘大家族スペシャル東京下町五つ子ちゃん成長記2008!」を見ました。「激闘大家族」といっても、登場したのは埼玉の青木家でも東京の山田家でもなく、東京の湯浅家です。しかも、制作が植木商店でもありません。
湯浅家は子供が6人なので大家族としては人数が物足りないかな……と思ったものの、4男1女の五つ子に、さらに次女がいるという家族構成が新鮮でした。
番組は五つ子たちの誕生から14歳の現在までを早足で紹介。手間がかからなくなったぶん、お金がかかるとは言っていましたが、家を建て替えたり、テレビが薄かったりと、それほど真剣に困窮している雰囲気でもなく、安心して見られる、というか安心できすぎてしまう大家族でした。
終盤のハイライトは、2008年のカウントダウンに合わせて「ハッピー!」と叫んだお父さんを無視して、黙々と年越しそばを食べる五つ子たちの思春期っぷりでした。
日本テレビ「新春(秘)初笑い初泣き7男2女11人の大家族石田さんチ史上最大の大そうじチョー大作戦」を見ました。
日本で数少ない安心して見られる大家族のひとつの石田家。今回は、独立した子供たちも集まって、年末に大掃除をするという企画でしたが、3時間のうち半分以上は過去の映像でした。使い回しすぎです。
この石田家の取材が始まったのは1997年だそうで、大掃除中の会話から「ザ・ワイド」に出演したことがテレビ初登場だったとわかったのは収穫でした。犬のアリーはいつからいるんでしょう? そんなこんなで、出されたゴミは4トン。よく家が倒れなかったと思いました。
ただ、石田家の両親の現在の夫婦仲はちょっと気になるところ。お父さんはまだ庭のログハウスで寝泊りしているのでしょうか。
なお、どうでもいい話題ですが、田渕ディレクターのロマンスは発展しなかったことが番組の最後で報告されました。結婚まで漕ぎ着ければ、大家族の両親がテレビが縁で仲人をするという新機軸が待っていたのに!
テレビ朝日「痛快ビッグダディ4男4女の9人大家族42歳バツイチ父の決断新春6時間スペシャル」を見ました。タイトルの通り、狂気の6時間特番。テレビ朝日的には、1日の4分の1が「痛快ビッグダディ」というのはOKなんでしょうか。OKなんでしょうね。
さて、今回は予想通りに過去の映像が中心。ただ、序盤からビッグダディと元妻の佳美さんの結婚式の写真や、離婚当時の子供たちの写真などが初登場しました。そして、ビッグダディは髪が伸びてメガネをかけ、別人のような風貌に。また、離婚の原因が、ビッグダディが親友の保証人になったために借金を背負ったことだとマンガ付きで繰り返されていたのも印象的でした。
最後の30分弱が新しい映像。佳美さんと三つ子の住む名瀬の家は、長女の愛美さんも高校の寮から引き取って暮らしています。そしてビッグダディは、分院のために中古のバイクを買って、大和村大棚との間の70キロを行き来する毎日。
ところが、佳美さんがビッグダディに頼らずに暮らしてみたいと言い出して、名瀬の家から3分ほどの場所に引越してしまいました。愛美さんはどうしたのでしょう……? 誰にも相談せずにひとりで物事を決めてしまう佳美さんの本領発揮です。正直、唖然としました。
「バツイチの父親が子供たちを頼もしく育てる」という「痛快ビッグダディ」の番組コンセプトは、佳美さんが登場した前回から完全に崩壊。これで林下家は3ヶ所に分裂したことになり、予断を許しません。というか、今回は本当に愛美さんが可愛そうだと思いました。
TBS「激闘大家族SP'07冬天国のお父ちゃんへ…東京肝っ玉母ちゃん&ワンパク五つ子の愛情完全密着!」を見ました。
「激闘大家族」と銘打っていますが、一連の青木家シリーズではなく、東京の山田家を紹介した番組です。制作はもちろん植木商店。TBSと植木商店が大家族番組を作り続ける限り、僕も彼らの番組を追い続けます。
さて、今回がたぶんゴールデンタイム初登場の山田家は、お父さんが2年半前に亡くなり、お母さんが週3日ホームヘルパーの仕事をしながら4男1女の五つ子を育てている家族。大家族と呼ぶにはやや人数が物足りませんが、TBSと植木商店はこの家庭の抱える物語に着目したようです。
そうした視点が端的に出ていたのが、突然番組に挿入されたアニメ「象の背中」。調べてみると、秋元康原作の小説「象の背中」を象のキャラクターでアニメーション化した作品なのだそうです。あまりの荒業に、一瞬何事が起きたのかと思いました。
結局のところ、TBSと植木商店が制作した青木家番組以降、日本の大家族シーンは「アフター青木家」と呼ぶべき状態になり、テレビ朝日の「ビッグダディ」シリーズがその状況に追い討ちをかけてしまった感があります。いわば「ショッキングさのインフレ」。そうした番組に慣れた感覚で見ると、大家族番組のお約束の家族旅行、学力問題などでひとりだけ違う小学校に通っている次男と他の兄弟も同じ中学校へ通うかという問題、そして四男の失明危機など、出来事を植木商店が何とか盛り上げようと演出しているものの、全体としては穏健な印象を受けました。我々はいまだアフター青木家の深い闇の中にいます。
大家族・青木家の長女である青木あざみさんの2冊目の著書「いつも。」(→amazon.co.jp)が竹書房から発売されたのに合わせて、公式サイトもまっすぐに。から、いつも。としてリニューアルされました。「今日の青木家」(旧『著者より』)の更新が再開されたほか、前著「まっすぐに。」(→amazon.co.jp
)のマンガのPDFファイルの公開、そして「ビデオレター」が準備中など、青木家の新しい動きを予感させるサイトになっています。
日本の大家族シーンに衝撃を与えた青木家。その青木あざみさんの2冊目の著書「いつも。」(→amazon.co.jp)が、11月2日に竹書房から発売されます。竹書房さんのご厚意で先週ゲラをいただいて拝読したのですが、第2児・かなみちゃんの誕生の経緯も含め、まさにテレビ放送終了後の青木家について綴られた内容です。詳しい内容については、また別の場所でご紹介させていただきます。
また、あとがきを書いているのはお父さんの青木信義さんなのですが、約20ページに及ぶ濃い内容。これを読むためだけにでも「いつも。」を買う価値はあると思います。

日本テレビ「驚き!ゼミナール6」を見ました。大家族ネタを取り上げるというからです。というか、ここ数日大家族番組が連発されるのは改編期だからでしょうか。
さて、この番組ではまず日本最古の大家族番組を調査。すると、1968年に放映された「タチさん一家の三年」という番組でした。四畳半一間に5男4女11人が暮らしていて、現在とはスケールが桁違いの狭さです……。映像は白黒、お風呂はドラム缶でした。
また現代の大家族も登場しますが、それは三重県の酒井家。9月28日に放映されたTBS「秋の感動ドキュメント 大家族合計21人の交換留学!海を越えた友情日本vs南国バヌアツ!涙…笑い…感動すべて見せますスペシャル!」に出演した群馬県の酒井家とは別の一家です。基本的に3月12日に放映された「リアルタイム特報!7男4女の爆笑大家族ドタバタ子育て奮闘記」からの使い回しが目立ちました。
そして大家族番組の重要な要素も挙げられていて、それは以下の3つ。
1.インパクトのある寝ているシーン
2.派手なケンカ
3.夏のシーン
3に関しては、夏休みだと家族全員が一緒にいる時間が長いのでハプニングが起きやすいと解説されていて納得しました。
さらに、大家族の子供は結婚すると大家族になるのかも調査。1998年には6男7女15人だった北海道の町家を調査対象にしていたのですが、子供は長男が3人、3女が2人、4女が4人と、一般家庭よりもちょっと多目という程度でした。町家のお母さんが、教育問題や収入が少なくなったことを挙げて「(今の時代は)少ないほうがいい」と言っていたのが印象的。でも、そういうお母さんが「おばあちゃん」として孫たちと触れ合う笑顔は実に楽しそうでした。
そして最後に登場したのが、神奈川川崎市の田中家。2男4女8人と人数こそ少な目ながら、お父さんがオカマという異色すぎる大家族です。知的障害の男の子がひとりいるものの、月に一度は家族でお父さんのショーを見にいくなど、明るい雰囲気なのが救い。ちなみにオカマなのに子供が多いのは、お母さんが「あたしがホモを直す!」と意気込んだからだそうです。そんなお母さんには男気すら感じて、いいバランスの夫婦だなぁと感じました。
日本テレビ「7男2女11人大家族石田さんチのアツ〜イ夏…新婚の長男夫婦とハワイ旅行で大騒ぎ!」を見ました。石田家は、恒岡家と並んで安心して見ることができる数少ない日本の大家族です。
2007年1月に放映された「密着10周年!7男2女一家11人の大家族・石田さんチ長男が結婚で大騒ぎ」では、最後の最後で突然次男が赤ちゃんを抱いていて視聴者を驚かせたものですが、8ヶ月も引っ張った今回は、まったくそのネタに触れていませんでした。そりゃないよ。唯一確認できたのは、次男は左手の薬指に指輪をしているということだけです(スロー再生で確認済み)。
それはさておき、今回は石田家の父母の不和がテーマ。以前にも同様の状況になり、2006年1月の「7男2女一家11人大家族 石田さんチが大騒ぎ2005」では、ストレスを抱えるお父さんのために子供たちが書斎としてログハウスをプレゼントしたのですが、今ではお父さんはすっかりそこに住みついてしまい、家庭内別居状態になってしまいました。お父さんは仕事のストレスを抱え、お母さんには笑顔がありません。しかも六男の有志くんは反抗期で、お母さんに「死ね」というメールを5通も送信。お母さんも歳をとり、子育てに対してパワーダウンしてしまったようです。
そこで長男の孝之さんの奥さんである洋子さんは、自分たちの新婚旅行に石田家の家族も連れて行くことを提案。奮闘する大家族の嫁の姿が泣けます。スタッフと家族同然に接している石田家とは違い、洋子さんはまだテレビカメラに慣れていないのも初々しいです。
そんなわけで、石田家は4泊6日のハワイ旅行へ。仕事で来れなかった子供もいましたが、それでも9人という大所帯です。長男の孝之さんは、ギャグも含めて言動がすっかりお父さんにそっくりに。そして、子供たちの配慮でお父さんとお母さんはふたりきりでハワイの星空を眺めに行き、そこでいくらか仲が改善されたかのようでした。
改めて考えてみると、子供たちが成長してどんどん独立している石田家はすでに大家族ではなく、お父さんも順調に出世しているのでかつてのように家計が苦しそうでもありません。石田家の番組に関しては、家族が集まる機会になっている要素が大きいでしょう。年長組が飲み屋に集まるシーンでは、全員のキャラが立っていて会話自体が面白かったです。あとはお父さんとお母さんの仲が、テレビカメラの前以外でも安定してくれると良いのですが……。
そして終盤では、番組の田淵ディレクターと、彼に手紙を送ってきた女性視聴者とのロマンスも浮上。あまりにもどうでもよい展開が、逆に石田家の番組らしいとも感じました。
27日に放映されたTBS「秋の感動ドキュメント 大家族合計21人の交換留学!海を越えた友情日本vs南国バヌアツ!涙…笑い…感動すべて見せますスペシャル!」を見ました。
この大家族番組、大家族番組シーンに爆弾を落とした青木家の番組を制作していた植木商店とTBSが懲りずに再びタッグを組んだものです。やはり大家族番組の高視聴率という甘い汁を忘れられないのでしょうか。かくいう僕も当然見るわけですが。
今回登場したのは、群馬県の富士見村に暮らす1男7女10人の酒井家と、バヌアツ共和国のタンナ島のサルファベイ村サムナカニ集落に暮らす4男5女11人のマリワン家。毎度思うのですが、植木商店はどうやって大家族を探してくるのでしょうか。しかもバヌアツ共和国から。
最初は子供たちだけ交換留学するのかと思っていたら、酒井家とマリワン家が全員で双方の家に滞在しに行くというダイナミックな番組でした。
まずは酒井家が、飛行機で35時間、自動車で2時間かけてマリワン家のもとへ。酒井家のお父さんはパンチパーマにヒゲという外見こそコワモテですが、非常にマイルドな語り口の人でした。電気も水道もなく、一晩中音楽を奏でていたりする集落ですが、やはり子供たちは遊びを通じて環境に順応するのが早いです。
そして今度はマリワン家が酒井家のもとへ。マリワン家では、お父さんと長男以外は村から出たこともないそうで、まず途中でニューカレドニアのホテルに泊まった段階でトイレや水道に驚いていました。酒井家に到着すると、そこは21人が同時に過ごすというすごい空間に。文明と異文化に驚きつつも、マリワン家の人々も次第に日本に慣れていきます。
見ていて驚いたのは、マリワン家の長男が初めて見る自転車に一発で乗れたことでした。もちろん補助輪無しで、さすがの運動能力です。また、マリワン家のお父さんはお祭りの金魚すくいを見て「これは食べるためにやっているんですか?」と言ったり、動物園の眠っているクマを見て「あの動物は死んでいるんですか?」と言ったりしていたのですが、ホワイトタイガーの声をいち早く聞きつけて危険を察知していたのは、さすが自然に培われた感覚だと感心しました。
最後は涙とともに酒井家とマリワン家はお別れ。「アフター青木家」とも呼ぶべき荒廃した大家族番組シーンにおいて、TBSと植木商店が頭をひねって企画したことが感じられる番組でした。
岩手から奄美大島に移住してきた林下家を追う「痛快ビッグダディ」シリーズですが、今回はシリーズ最大の衝撃作。大家族番組では、青木家の青木あざみさんが妊娠したとき以来のインパクトがありました。
今回は3時間枠。ビッグダディこと林下清志さんの元に、7年前に別れた奥さんの佳美さんから手紙が届きます。母親と暮らした記憶のない4女の都美さんが「母ちゃん子供産みすぎ」と核心を突く手紙を書き、郵便配達員から返信を渡されるのを待つ場面や、その後母親が来ることになって知り合いに嬉しそうに話す場面がいじらしかったです。まぁここまでが一番平和でした。
そして、佳美さんが5歳の三つ子の女の子とともに奄美大島を突然来訪。今回は顔にボカシもなく、名前も出していて、これまでとは何かが違うことを予感させましたが、それはビッグダディに復縁を求めるため。11人の子供たちは仲良く遊ぶものの、ビッグダディは離婚した佳美さんが一緒の家に寝ることを認めず、彼女を近所の家に泊めさせます。村の人々は、このシリーズのレギュラーであるバツイチの区長さんも訪れるなど興味津々。しかし、ビッグダディは佳美さんからの復縁の申し入れを間髪入れずに拒絶します。そして佳美さんと三つ子は帰ることになりました。
スタッフはそのまま佳美さんたちに同行し、愛知県春日井市での4人の暮らしが紹介されます。実は「痛快ビッグダディ」の放映が、佳美さんが手紙を出したきっかけだったそうで、初回の放映は朝まで繰り返し見たとか。新聞配達をしながら三つ子を育ててきたものの、なんと佳美さんは仕事を辞めて奄美大島に移住することを決意してしまいます。ええ、この時点ではビッグダディに何の相談も無しです。新聞配達所の同僚が止めても意志を変えない佳美さん。この辺りから、同僚のみならず「おいおい」と言いたくなるような佳美さんの暴走が始まります。そして、スタッフにも口止めし、ビッグダディたち林下家に何も連絡をせずに佳美さんは三つ子とともに再び奄美大島の林下家へ……。
ここまでがだいたい最初の約1時間のあらすじです。次の約1時間はほとんど大家族番組ではなく、再び突然復縁する気で来た佳美さんとビッグダディとの単なる男女の愛憎劇でした。怒りを押し殺し、家には帰らず公民館で寝るビッグダディ。しかし、三つ子のひとりが熱中症になり、その手当てをした頃からビッグダディの態度に変化が表れはじめます。
最後の約1時間は、ビッグダディが言い出した野外キャンプ。佳美さんは、海辺でのキャンプなのに電気炊飯器を持っていこうとしたり、割り箸を大きいプラスティックのケースごと持っていこうとしたり、お米を10キロも抱えていったりして、視聴者の頭上に「?」が浮かぶことに。ちなみに、実際のキャンプの料理では、ビッグダディはお米を使ってないようでした。そして夜、ビッグダディは佳美さんに、再婚はしないが近くに暮らすのはかまわない……と話します。
そして急展開を見せるのが終盤。なんと林下家が住む大棚ではなく奄美市名瀬に新たに家を借りて、佳美さんと三つ子をまずそこに住まわせて、今後はそこに整骨院の別院を開設することにしたのです。あまりの展開に、どういうことなのかよく理解できませんでした。やはり男女の仲は難しいものです。
ちなみに、三つ子の父親が誰なのかという点は、今回の放送内では明言されませんでした。三つ子たちがビッグダディを「お父ちゃん」と呼んでいたり、ナレーションで岩手時代に林下家が佳美さんや三つ子に一度会っていることなどが語られはしたのですが、詳しいことは伏せられていました。
そして因果だなと感じたのが、今回の復縁騒動のきっかけが「痛快ビッグダディ」の放映だったということ。やはりテレビの影響力は強力です。
また、前回の6月の放映以降もずっと取材フィルムが蓄積されていただろうに、今回は8月の復縁騒動のみに絞って3時間枠で構成するという思い切りの良さに妙に感心しました。そもそも、シリーズ初回の放送は2006年9月27日なのに、移住1年でいろいろ起きすぎです。
男手ひとつで子供たちを育てる「痛快ビッグダディ」の番組コンセプトが根本から揺らいだので複雑な心境ですが、今後の展開も目を離せなくなってしまいました。復縁問題は別として、三つ子を含む林下家の子供たちには幸せになってほしいものです。