こうの史代「街角花だより」(→amazon.co.jp)は、1995年から2007年までに描かれた作品を集めた単行本。
この単行本で最も衝撃的なのは、こうの史代によるあとがきです。
あの頃のわたしは、こういう少々嘘くさくとも簡潔で明朗なショートストーリーばかり一生描いてゆくつもりでした。今読み返すとつくづく、ヒッドイ漫画だなあ、これ描いたやつ本物の馬鹿だなあ、と思います。
最近小林よしのりが責任編集の「わしズム」で、穏やかな中にも鬼気迫るような情念とアヴァンギャルド性を抱えた作品を発表しているこうの史代。現在の彼女が、マンガ家としての自分をいかに冷静に見据えているかがわかるあとがきです。
暖かさの中に少しだけ毒を混ぜたこうの史代作品を読みたい方はこの単行本をどうぞ。「夕凪の街 桜の国」を経由して、一気に強烈さを増してきたこうの史代作品を読みたい方は、「わしズム」に掲載された彼女の作品を読むか、それをまとめた単行本が出るのを待つと良いと思います。
現在放送中のアニメ「らき☆すた」から山本寛監督が降板することが京都アニメーションの公式サイトで突如アナウンスされました。
「らき☆すた」監督の山本寛は、監督において、まだ、その域に達していないと弊社は判断し、交代いたしました。
山本寛監督の作る「らき☆すた」を好きだっただけに残念。武本康弘監督になるという第5話以降を見守りたいと思います。
オムニバス「A Tribute To Joni Mitchell」(→amazon.co.jp)、Neil Young「Live At Massey Hall 1971」(→amazon.co.jp
)、Johnny Cash「At San Quentin (Legacy Edition)」(→amazon.co.jp
)、Timbaland「Timbaland Presents Shock Value」(→amazon.co.jp
)、detune.「わ・を・ん」(→amazon.co.jp
)、寺尾紗穂「御身 onmi」(→amazon.co.jp
)購入。
最近Movable Typeの管理画面に長時間アクセスできない事態が2度ほどあって、チカッパ!に問い合わせたところ、SQLiteのデータベースが122MBもあるのでその容量を軽減してほしいというアドバイスをいただきました。そこでさっそくスパムのコメントやトラックバックを削除したのですが、データベースのサイズはいっこうに減りません。
そこで調べていくうちに、「Naga BLOG: 削除や、スパムで肥大化したデータベースファイルを定期的にスリム化する『PeriodicVacuum Plugin』を入れてみました。」で紹介されていた「PeriodicVacuum_Plugin.ja_JP - Ogawa::Code - Trac」へたどりつきました。
前述の2サイトでの解説によると、SQLiteのデータベースはスパムのコメントやトラックバックを削除しても非使用領域が残り、データベースのサイズが小さくならない仕様になっているのだとか。驚きました。慢性的にスパムのコメントやトラックバック(特に後者)の襲来に悩まされている僕のブログは、それでは肥大するはずです。
そこでPeriodicVacuumプラグイン。PeriodicVacuum.zipをダウンロードし、解凍して中のPeriodicVacuum.plをMovable Typeのpluginsディレクトリにアップロードします。そしてパーミッションを755などに設定するだけ。非常に簡単です。これでエントリーやコメント、トラックバックを削除したタイミングで、1週間ごとに自動的にSQLiteのデータベースの非使用領域の解放操作をしてくれます。
さっそくスパムの削除をして、PeriodicVacuumプラグインが動くかを見てみました。しばらく待ってFTPで確認してみると、122,058,752Bあったデータベースが一気に5,701,632Bまで縮小しているじゃないですか。大丈夫なのかと思うほどの劇的な縮小ぶりです。
ちなみにこちらの人力検索はてなで紹介されているように、TkSQLiteというツールを使ってローカルで行う方法もあるようです。こちらの方法については、「SQLiteのサイズを小さくする。 : NOBODY:PLACE」で詳しく解説されています。
東浩紀「コンテンツの思想―マンガ・アニメ・ライトノベル」(→amazon.co.jp)は、マンガ、アニメ、ライトノベルなどのコンテンツについて東浩紀が行った対談、鼎談を収録した単行本。
第1章は、新海誠、西島大介との鼎談。この鼎談では、新海誠と西島大介のロジックへの距離感や、過去のサブカルチャーの重みに対する意識の度合いの違いが、鮮やかなほど浮き彫りになっていて面白いです。
第2章は神山健治との対談。アニメを通して、戦争のリアリティ、政治性、社会的不安感などが語られていて、もっとも社会批評的な色彩が濃いです。
第3章は、伊藤剛、夏目房之介との鼎談。「キャラ」と「キャラクター」を分けて考えることを、物語とデータベースに重ね合わせつつ語っています。ただこの章は、伊藤剛の「テヅカ・イズ・デッド」(→amazon.co.jp)と併読したほうが良さそうです。
第4章は、桜坂洋、新城カズマとの鼎談。ミステリやSFといったジャンルは横軸に並べて、純文学などの自然主義的リアリズムと、ライトノベルなどのまんが・アニメ的リアリズムを同じ縦軸に並べてしまう発想が刺激的でした。これは「ゲーム的リアリズムの誕生〜動物化するポストモダン2」(→amazon.co.jp)も読んでおいたほうが良いかなぁ……。
庵野秀明公式Webサイトが更新され、9月1日から公開予定の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」のイラストがトップページに飾られました。しかしこのイラスト、なぜか惣流・アスカ・ラングレーがいません。また庵野秀明に振り回される夏が始まる予感がしました。10年前のように。
ところで、8月には「新世紀エヴァンゲリオン」のDVD-BOXが2種類発売になります。ひとつは、2003年に発売されたDVD-BOXを再現した「NEON GENESIS EVANGELION DVD-BOX<復刻版>」で41790円。もうひとつがコンパクト・ケースを採用した「NEON GENESIS EVANGELION DVD-BOX '07 EDITION」(→amazon.co.jp)で、Amazon.co.jpでは22050円。倍近く価格が違うので安さで買うなら後者ですが、このふたつの映像特典が異なるというのです。一番最初にリリースされたDVDのみを持っている僕としては、どちらを買うか悩むところです。
Polaris「Live at SHIBUYA-AX 2006/11/10」は、タワーレコードとTOWER.JPでのみ販売されているライヴ盤。CD2枚とDVD1枚から構成されています。
オオヤユウスケと柏原譲のほか、ドラムにあらきゆうこ、ギターとパーカッションに宮田まこと、ギターににダーツ関口を加えた編成によるライヴ音源。ダブ・ポップという枠組を軽く飛び越えた、独特のスケール感のサウンドをたっぷり堪能させてくれます。その音楽は、穏やかにしてポップで自由。CDで聴けるような実験性こそ薄いですが、独自の時間感覚に支配された世界を安定した演奏で味わえます。この心地良さはPolarisならでは。
DVDはライブ映像を2曲収録しています。

ラージャスターンの伝統芸能楽団、MUSAFIRの来日公演が決定しました。以下、カンバセーションさんのプレスリリースより。
7月18日(水) ムサフィール・MUSAFIR Shibuya O-EAST 開場18:00 / 開演19:00
チケット発売 5月18日(金)
詳しくは「インド北西部砂漠の地ラージャスターンから極彩色の伝統芸能楽団2007年7月来日!! ムサフィール | MUSAFIR」をどうぞ。
今年コラボレーション・アルバム「はまさき」(→amazon.co.jp)をリリースした朝崎郁恵×ヨシダダイキチ。彼らのライヴとインタビューの音源がJJazz.Netで配信中です。約59分。5月1日までの公開だそうなのでお早めにどうぞ。
コミュニケーション・ツールとして安定した人気を保っているTwitterですが、それにかなり影響を受けたTimelogが公開されました。というか、ほとんど日本語のTwitterクローン。自動更新など独自の機能もありますが、僕の環境だと表示が崩れることが気になります。
最初は日本語が通りづらかったTwitterも、現在は普通に日本語で入力できます。このTimelog、どのぐらい人気を獲得するでしょうか。
運営者のコメントは「[NC] News Clipping: Twitterに学んだこと」で読むことができます。

玉栄政昭「ビューティフル・オキナワ・メロディーズ」(→amazon.co.jp)は、沖縄のミュージシャンがピアノで沖縄のスタンダード・ナンバーを演奏した異色のアルバム。
収録されているのは、「安里屋ユンタ」「十九の春」「てぃんさぐぬ花」といった沖縄民謡から、「涙そうそう」「童神〜天の子守唄〜」「島人ぬ宝」「花〜すべての人の心に花を〜」「芭蕉布」「イラヨイ月夜浜」といった戦後のヒット曲まで。そして、玉栄政昭がネーネーズに書いた「IKAWU(行かうー)」が、インストルメンタルと玉栄政昭自身のボーカル入りの2バージョンで収録されています。
正直なところあまり期待せずに聴いたアルバムでしたが、玉栄政昭の編曲とともに演奏されるピアノが味わい深く、胸に沁みる作品でした。特に「童神〜天の子守唄〜」。
「沖縄音楽=三線」というイメージがあるものの、有名曲ばかりで親しみやすく、ピアノがメロディーの美しさを引き立てるこのアルバムも沖縄音楽の入門盤として推薦したいです。
一十三十一「Girlfriend」(→amazon.co.jp)はシンガーソングライターの5枚目のアルバム。
サウンド・プロデュースはASA-CHANGで、エレクトロ、ジャズ、民族音楽などの要素を混ぜつつ、大胆な音響処理を施しています。「Hitomitoy」と題された実験的なトラックもふたつ。
そして一十三十一のちょっと低めのボーカルは、そうしたサウンドに負けない存在感があります。そんな彼女のボーカルとサウンドが大きなスケール感を生み出している「ウェザーリポート2.0.0.7.」が特に良いです。結婚する女友達に捧げた歌詞が良い「Girlfriend」にも聴き入ってしまいました。
8曲入りながら密度は濃厚。次作もぜひASA-CHANGと組んでフル・アルバムを届けてほしいです。
The Roches「Moonswept」(→amazon.co.jp)は、三姉妹のコーラス・グループのアルバム。
ギターの響きが中心となったアコースティックな感触の演奏をバックに、姉妹ならではの心地いコーラス・ワークを聴かせます。
そしてSuzzyの娘であるLucy Wainwright Rocheが、自身の提供曲「Long Before」にボーカルで参加。実はMySpaceでLucy Wainwright Rocheに魅了され、この楽曲を聴きたくてこのアルバムを買ったのでした。Lucy Wainwright Rocheの艶やかなボーカルによって歌われる、美しいメロディーの「Long Before」。この楽曲を高音質で聴けただけでも、このアルバムをかった甲斐がありました。なにしろ「Long Before」を、自分のMySpaceのプレイヤーに設定するぐらい好きでしたから。
他の楽曲も、カントリー・テイストの漂う佳曲揃いでした。
オムニバス「音楽のちから〜吉野金次の復帰を願う緊急コンサート」(→amazon.co.jp)、オムニバス「細野晴臣トリビュートアルバム -Tribute to Haruomi Hosono-」(→amazon.co.jp
)、つるとかめ「しゃっきとせ」(→amazon.co.jp
)購入。
「音楽のちから〜吉野金次の復帰を願う緊急コンサート」には細野晴臣&東京シャイネス・オールスターズ、つるとかめ「しゃっきとせ」には細野晴臣が参加していて、3作品とも細野晴臣関連です。
僕が「ネット幸福論」でお世話になっているMouRaに東浩紀のインタビューが掲載されました。純文学のみならず、ライトノベルやケータイ小説まで含んだ視野を持つ評論家としての東浩紀の言葉が語られています。
また、そのMouRaでも異彩を放っているのが、東浩紀+桜坂洋による「ギートステイト」。この連載は以下のような構成になっています。
このサイトでは東氏の世界観テキスト、桜坂氏による物語が公開されており、それらはキーワードのタグで管理されています。時間や登場人物、場所などでテキスト群をソートし、世界を別な角度から再構築することが可能です。
そのため、「テキストを最初から公開順にすべて読む」「東浩紀氏の世界観テキストのみで構築する」「桜坂洋氏の物語のみで構築する」という3通りの読み方がタグによって可能となっています。一番面白いのは「テキストを最初から公開順にすべて読む」で、東浩紀の世界観テキスト、桜坂洋の物語、そして両者の雑記、お知らせ、ポッドキャストなどが混ざり合った内容となっていて、まさにインターネットというメディアならではの連載となっています。
ATEETA「lat.55°N」(→amazon.co.jp)は、Paul McCartneyが設立したリバプール芸術大学で学んだシンガーソングライターのデビュー・アルバム。
ATEETAは全編を英語で歌い、Cocteau Twins、The Dream Academy、Stina Nordenstamのカバーも収録しています。そのサウンドは、アコースティック楽器や柔らかな女性コーラスなどが響き、ネオアコを連想させる透明感のある世界。シンセサイザーやエレキ・ギターの音色には改善の余地があると感じられましたが、非常にドラマチックな世界を描き出すアーティストです。
「北緯55度」を意味するタイトル通り、北欧の音楽の冷ややかさをイメージさせるアルバムでした。
すっかり書き忘れていましたが、先週は大貫妙子「Boucles d'oreilles」(→amazon.co.jp)、マリ・アンド・レッド・ストライプス「Mari & Red Stripes」(→amazon.co.jp