音楽的な新鮮さや驚きか、圧倒的な完成度の高さ。そのどちらかを感じさせてくれた作品を優先的に選びました。
Johnny Cashの「American V: A Hundred Highways」は、「MUSIC MAGAZINE」の「クロス・レヴュー」で10点満点を献上したアルバム。
Perfumeは2006年の「小心者の杖日記」のアソシエイトで一番売れたアーティストです。「Perfume〜Complete Best〜」は2007年2月14日に再発されます(→amazon.co.jp)。
OKIは、「DUB AINU DELUXE」(→amazon.co.jp)、KiLAとの共演作「Tog E Go Bog E(気楽にやれよ)」(→amazon.co.jp
)「KiLA & OKI」(→amazon.co.jp
)も優れた内容で、質を落とさない量産ぶりに敬服。
ワールドミュージック系の作品が意外と少ないのは、自分の音楽を聴く姿勢にも問題があるのかな……と思いました。やはり大量のCDを聴こうとすると、1枚を深く味わう時間は限られてしまいますね。来年はちょっとこの点を考え直そうと思います。
ちなみに、おそらく今年一番作品を買ったレーベルはソニー・ミュージックダイレクトです。紙ジャケット仕様盤など、散財しまくりでした。
Johnny Cash「American V: A Hundred Highways」

Belle And Sebastian「The Life Pursuit」

Roger Joseph Manning Jr.「Solid State Warrior」

Perfume「Perfume〜Complete Best〜」

OKI DUB AINU BAND「オキ ダブアイヌ バンド」

次点は以下の20枚。ほぼ聴いた順です。
Ray Davies「Other People's Lives」

Senti Toy「How Many Stories Do You Read On My Face」

Flaming Lips「At War With the Mystics」

Elvis Costello & Allen Toussaint「The River in Reverse」

安室奈美恵「CAN’T SLEEP,CAN’T EAT,I’M SICK/人魚」

吾妻光良&The Swinging Boppers「Seven & Bi-decade」

ムーンライダーズ「MOON OVER the ROSEBUD」

再発盤、発掘盤では以下の5枚を挙げたいと思います。
初代桜川唯丸 with スピリチュアル・ユニティ「ウランバン DX」

佐野元春 With The Heartland「The Essential Cafe Bohemia」

ムーンライダーズ「MOONRIDERS CM WORKS 1977-2006」

では皆さん、良いお年を!
青木あざみ「まっすぐに。」 は、2006年の「小心者の杖日記」のアソシエイトで一番売れた書籍。
枡野浩一は、「ショートソング」「結婚失格」(→amazon.co.jp)「金紙&銀紙の似ているだけじゃダメかしら」(→amazon.co.jp
)と、それぞれ別のベクトルを向きながらどれも面白い本を一気に発売していて驚嘆させられました。
豊田正義「消された一家―北九州・連続監禁殺人事件」 は正確には2005年11月発売なのですが、特例として入れています。
そして実のところ、今年発売された単行本こそ無かったものの、2006年に一番作品を読んだ作家は島本理生でした。
サラーム海上「プラネット・インディア インド・エキゾ音楽紀行」

韓東賢「チマ・チョゴリ制服の民族誌 その誕生と朝鮮学校の女性たち」

永山薫「エロマンガ・スタディーズ 『快楽装置』としての漫画入門」

今年もテレビブロスを熟読して探した、年末年始の大家族番組をご紹介します。
1月1日(月) 14:30〜15:54 TBSテレビ チビマツケンが行く!密着・17人大家族劇団涙と笑いの200日! 「主役は5歳」
1月2日(火) 8:45〜11:45 テレビ朝日 4男4女の9人家族・バツイチ独身親父密着…岩手から奄美大島へ移住2500キロ“痛快ビッグダディ”
1月4日(木) 19:00〜21:24 日本テレビ 密着10周年!7男2女一家11人の大家族・石田さんチ長男が結婚で大騒ぎ
というわけで3番組。新顔の大家族はない模様です。やはりゴールデンタイム放送の石田家の存在感が光りますね。
ところで青木家はやはりもう……?
紅白出演者の楽曲を有名人や素人がカラオケで歌うのを配信する「紅白歌ブロ合戦」がGYAOうたブロで開催中なのを屋根裏で知りました。
GYAOうたブロには前田健や小嶺麗奈のような有名人も出演しているほか、独特の唱法でセンセーションを巻き起こした「養老の星 幸ちゃん」こと佐竹幸二さんも8曲でエントリー。なぜか歌いながら服を脱ぎだす蟹沢可名さんなど、濃いキャラクターが集まっています。
12月30日に放映されたTBS「第48回 輝く!日本レコード大賞」を見ました。と言っても個人的に見どころだったのは、倉田信雄のピアノ演奏で歌われたさだまさしの「秋桜」、服部隆之が弦編曲を担当していた森山良子&BEGINの「涙そうそう」、ステージをタラコダンサーズだらけにしていた上野耕路作編曲のキグルミの「たらこ・たらこ・たらこ」と、特別賞の楽曲ばかりでした。
迷走するかと思われたテレビ神奈川の「イグザンプラードラマ」が、ここにきて俄然面白さを増しています。
12月29日放映の第11回では、「リニューアル紅白の真相」と題して勝手に「NHK紅白歌合戦」の気持ちを代弁、「くれない受信料」という歌まで流していました。いい感じで悪ノリしています。
ちなみに、「あいのり」をモチーフにした12月22日の第10回では番組が途中でメタ化。今後どういう荒業を繰り出してくるか注目されます。

Sufjan Stevens「Songs for Christmas」(→amazon.co.jp)購入。もう年内は届かないかと思っていたら、ギリギリで年末に届きました。
2001年から今年までに制作されたクリスマスCD5枚を収納したボックス・セット。収録時間は約2時間で、カバーを織り交ぜた内容です。
アコースティック主体のサウンド、通常のアルバムとは違ったラフな手触り。ただし「2006 VOL.5」だけは音が厚くて、フル・アルバムを聴いたかのような重みがあります。特に「Sister Winter」が感動的。
クリスマスを過ぎても胸に沁みる作品です。
古屋兎丸「ハピネス」(→amazon.co.jp)は短編8本を収録した単行本。
古屋兎丸は、ときにマンガの記号性を逆手に取りながら、激情、執着、妄想などに囚われた人間を圧倒的な画力で描き出します。そして、ちょっと頭の弱い男女が登場する「雲のへや」「インディゴエレジィ」「アングラ★ドール」といった作品たちでは、人間の薄暗い面をも描きながら爽やかなラストをもたらしていて素直に感動しました。特に「雲のへや」。
漆原友紀「蟲師」第7巻(→amazon.co.jp)は、蟲とそれを心の裏側に巣食わせてしまった人間たちの物語。この巻では、2話連続で描かれた「棘のみち」が特にスケールの大きさ、闇の深さを感じさせました。
渡辺ペコ「東京膜」(→amazon.co.jp)は、部屋の間取りをモチーフにした連作3篇を中心にした単行本。
線が細いわりにコマの絵の密度が薄い点や、ギャグのコマの絵は好みではありませんが、作品が読後に残す淡い感傷は嫌いではありません。
とり・みき「パシパエーの宴」(→amazon.co.jp)は、シリアス系の伝奇、怪奇、SF短編集。
ギャグマンガを中心に執筆しているとり・みきですが、そうしたサイドと裏表を成す作品たちが収められた単行本です。観念的なアイデアを絵に変換するときに彼の作品に生まれる重みには独特の魅力があります。また、民俗的なデータへの造詣の深さも改めて感じさせられました。
南Q太「オリベ」(→amazon.co.jp)は、フリーターの女の子のマイペースな生活を描いた作品。フルカラーの2ページで描かれる前半よりも、6ページで描かれる後半のほうが話に展開があって面白いです。
東浩紀編著「波状言論S改 社会学・メタゲーム・自由」(→amazon.co.jp)は、 メールマガジン「波状言論」で行われた、北田暁大、宮台真司、大澤真幸、鈴木謙介を迎えての鼎談を収録した単行本。
この鼎談集で特に刺激的だったのは、「援交から天皇」へ「転向」した宮台真司の思想的変遷が語られる第1章でした。ここで宮台真司は、かつて大塚英志との援交少女をめぐる論争で勝ったと思っていたものの、タフだと思っていた援交少女たちは10年近く経ってみると流動性に耐えられずメンヘル系になっていて、事実上負けてしまったようだと語っています。
宮台真司の著作の多くを読んできた者として、この「勝敗」は納得がゆくものであると同時に、ある種の感慨をもたらすものでした。
Brian Wilson「SMiLE DVD」(→amazon.co.jp)は、2005年にリリースされた2枚組DVD。
購入後ずっとこのDVDを見ないままだったのは、日本公演で生の素晴らしすぎる「SMiLE」を体験して、自分の中で「SMiLE」が完結していた……というのが最大の理由でした。
でもせっかくなので見ることにしたこのDVD、実際に見るとやはり面白いです。まずDICSC 1は、「ブライアン・ウィルソンと『スマイル』の物語」と題されたドキュメント「Beautiful Dreamer」が中心。様々な関係者のコメントをカット・アップのようにつなげていく手際の良い編集が施されています。
そしてDICSC 2は、もちろん「SMiLE Live Performance」がメイン。バックのメンバーが実にいきいきと演奏していること、そしてなによりBrian Wilsonがしっかりと意思のある目をしていることに嬉しくなりました。来日公演の感動を久しぶりに思い出させてくれたDVDです。