小心者の杖日記

2005年12月31日

2005年のCDベスト10(& more)

 iTunes Music Storeが日本でもオープンして、音楽配信がやっと定着しはじめた2005年においては、もはやCDというフォーマットにこだわるのは古い感覚なのかもしれません。でも好きなんですよね、CD。

 今年は10月にとうとう1ヶ月に買うCDが100枚を超えて、驚かれたり呆れられたりしたのですが、今後は音楽を聴く時間と集中力をいかに確保するかが課題だと痛感しました。音楽をどれだけ聴けるかという問題は、精神状態にも左右されますしね。

 以下の10枚は、感動であれ、衝撃であれ、興奮であれ、自分にとってのある種の「驚き」をもたらしてくれた作品を選んでみました。


東京ローカル・ホンク「東京ローカル・ホンク」

口ロロ「FANFARE」


サンボマスター「サンボマスターは君に語りかける」

ANATAKIKOU「Gradation'12」

ソウル・フラワー・ユニオン「ロロサエ・モナムール」


宮崎貴士「ASTAIRE」

Amadou & Mariam「Dimanche a Bamako」


北村大沢楽隊「疾風怒濤!!!」

朝崎郁恵「おぼくり」

Perfume「リニアモーターガール」


 次点は以下の20枚。多い! アルファベット、五十音順です。

Al Kooper「Black Coffee」

Antony and the Johnsons「I Am a Bird Now」

bonobos「electlyric」

GOMES THE HITMAN「ripple」

OKI「トンコリ」

Paul McCartney「Chaos and Creation in the Backyard」

Polaris「Union」

RIKKI「結ぬ島へ-リッキの奄美島唄-」

Thione Seck「Orientation」


toutou「ココロの問題」

にかスープ&さやソース「イピヤー」

ティンク ティンク「大切なひと/一葉舟」

ハナレグミ「帰ってから歌いたくなってもいいようにと思ったのだ。」

笹川美和「数多」

大島保克「島めぐり Island Journey」


大友良英 produces さがゆき sings「see you in a dream」

中孝介「マテリヤ」


電気グルーヴ×スチャダラパー「電気グルーヴとかスチャダラパー」

馬の骨「馬の骨」

堀込高樹「Home Ground」

オムニバス「ノルデスチ・アトミコ Vol.1」


 再発、発掘モノでは以下の6枚を挙げたいです。これもアルファベット、五十音順。

Arsenio Rodriguez「Quindembo - Afro Magic-La Magia de Arsenio Rodriguez」


Jeannie Robertson「The Great Scots Traditional Ballad Singer(スコティッシュ・バラッドの真髄)」

Jorge Drexler「Primeras Grabaciones 1992-1994」

Robert Wyatt「Theatre Royal Drury Lane」

オムニバス「NON VINTAGE 林立夫セレクション」


オムニバス「琉球フェスティバル'74・日比谷野音ライブ!!」


 2005年も「小心者の杖日記」をご愛読ありがとうございました。では皆さん、良いお年を!

[ CD ]

「ノーディスク・ミュージックガイド iTunes Music Storeですぐ聞ける1000曲案内」

 「ノーディスク・ミュージックガイド iTunes Music Storeですぐ聞ける1000曲案内」→amazon.co.jp)は、様々な人々がそれぞれのテーマのもとiTunes Music Storeで入手できるおすすめの10曲を挙げている本。まだまだカタログが充分とはいえない状況の中で、それぞれに工夫を凝らしたベスト10をリストアップしています。

 その中でも特に面白かったテーマと選曲は、まず本田透の「モテない」。本当にモテなさそう。ライムスターの宇多丸による「フロア対応J-POP」もユニークです。本当にフロアで使えそう。そしてユタカワサキによる「無音」。本当に無音そう、というか実際にほとんど無音なのか。

 人選で意外性があったのは、藤田志穂(sifow)と一青窈でした。そういう意味では、同じ人がいくつかのテーマを担当している部分もありましたが、もっと幅広く執筆者を起用するとより面白くなったのではないかと思いました。

 それにしても、香椎由宇を起用した表紙やグラビアはキュートです。


「ノーディスク・ミュージックガイド iTunes Music Store ですぐ聞ける1000曲案内」

[ 書籍 ]

枡野浩一「あるきかたがただしくない」

 枡野浩一「あるきかたがただしくない」(→amazon.co.jp)は、「週刊朝日」での連載などを集めたエッセイ集。

 帯に「男が離婚を語ってはいけませんか?」とあるように、彼の離婚、というより彼の元妻が裁判所での約束に反して子供に会わせてくれないことについての話題が非常に多い本です。しかし、それほどプライベートで重い問題を抱えていて、なおかつその話題に繰り返し触れているのに、エッセイとして読ませるためのクオリティは常に保っており、しっかり枡野浩一の「芸」を感じさせる点に感心させられます。

 その一方で、この本のタイトルを冠したエッセイ「歩き方が正しくない」は淡々と日常を記していて、結果として不器用なまでに実直な彼の性格が表れている文章です。このエッセイ「歩き方が正しくない」と本書のタイトル「あるきかたがただしくない」を併せて考えたとき、枡野浩一が抱える苦悩を垣間見た気分になりました。

 登場人物の紹介があったり、佐藤ゆうこや河井克夫のマンガがあったり、むらやまじゅんや長嶋有との対談があったりと1冊の中でも工夫が凝らされており、あとがきにある「仲間にも恵まれている」という一節もよく理解できる内容です。そしてそこに本書の救いを感じました。


枡野浩一「あるきかたがただしくない」

[ 書籍 ]

2005年12月30日

小西康陽、コロムビアで「COLUMBIA*READYMADE」を発足

 小西康陽がコロムビアミュージックエンタテインメントとプロデューサー契約を結び、新レーベル・COLUMBIA*READYMADEを発足させたそうです。当面の所属は野本かりあだけで、「東京は夜の七時(the first cut)」の配信が1月11日からスタート。

 今後の小西康陽は、「東京は夜の七時」のセルフ・リミックスのほか、ピチカート・ファイヴの旧タイトルの復刻、配信も手掛けていくとのことです。

[ 音楽 ]

2005年12月29日

「30-35」vol.7 「イカ天」特集

 「30-35」vol.7 「イカ天」特集(→amazon.co.jp)購入。「平成名物TV・いかすバンド天国」を特集したCD+ブックレットなのですが、2005年になってこれほど強力な編集盤が登場するとは思いませんでした。

 内容については目次を見ていただきたいのですが、まずCDに収録されたアーティストのチョイス、そして各アーティストの楽曲の選曲が非常に見事です。

 収録されているアーティストと楽曲は、たま「さよなら人類」、FLYING KIDS「幸せであるように」、BEGIN「恋しくて」、マルコシアス・バンプ「バラが好き」、Jitterin’ Jinn「エヴリデイ」、KUSU KUSU「オレンヂ バナナ」、宮尾すすむと日本の社長「二枚でどうだ!」、人間椅子「りんごの泪」、NORMA JEAN「GET A CHANCE!!」、THE NEWS「逃げろ!(本当は逃げてちゃいけないんだけど)」、C-BA「旅でスカ」、グレイトリッチーズ「あさねぼう」、AURA「ドリーミング・ナウ」、カブキロックス「O・EDO -お江戸-」、ブラボー「ハイになりましょう」、マサ子さん「雨にヌレテモいーや」、remote「Never Be!」、大島渚「カリフォルニアの青いバカ[ライブ]」。しかも、宮尾すすむと日本の社長は新曲まで収録されています。

 石川浩司(たま)、秋間経夫(マルコシアス・バンプ)、川上次郎(KUSU KUSU)、黒沢伸(宮尾すすむと日本の社長)、氏神一番(カブキロックス)、相原勇、萩原健太、中島啓江、みうらじゅん(大島渚)、和嶋慎司(人間椅子)が登場するブックレットも興味深い内容です。というか、CDだけではなくブックレットもよくこれだけのメンツを揃えたものだと感心しました。

 というわけで、「あの時代」を体験した人には絶対おすすめできる充実した内容です。


30-35 vol.7 「イカ天」特集

[ CD ]

Cheikha Rimitti「N'Ta Goudami」

Cheikha Rimitti「N'Ta Goudami」(→amazon.co.jp)購入。アルジェリアのライのシーンにおいて「ゴッドマザー」と呼ばれる、すでに80歳を超えた女性の新作です。正直、顔の迫力に負けて買いました。

 相変わらずドスの効いた低い声は衰えを知らず、デジタルでクールなサウンドがその迫力をさらに際立たせるという強力な内容になっています。伝統性と現代性のブレンドも絶妙で、かなり気に入りました。


Cheikha Rimitti「N'Ta Goudami」

ガリフーナ・オールスターズ「Paranda(パランダ)」

 ガリフーナ・オールスターズ「Paranda(パランダ)」購入。ベリーズ、グアテマラ、ホンジュラスなどに住む、アフリカ人と先住民の混血人種、ガリフーナ人の音楽「パランダ」を集めた編集盤です。

 ギターとパーカッションなどをバックにした素朴な歌ながら、アフリカとカリブなどが絶妙にブレンドされたパランダは実に薫り高い音楽。そして、哀愁と躍動感に満ちている点が魅力的です。ラストを飾るAurelio Martinezの「Africa」にはグッときました。


ガリフーナ・オールスターズ「Paranda(パランダ)」

[ CD ]

Jeannie Robertson「The Great Scots Traditional Ballad Singer(スコティッシュ・バラッドの真髄)」

 Jeannie Robertson「The Great Scots Traditional Ballad Singer(スコティッシュ・バラッドの真髄)」(→amazon.co.jp)購入。スコットランドの伝承フォーク・バラッドの歌い手の1959年の作品を復刻したアルバムです。

 全編無伴奏、わずか28分ながら何の不足もないと感じさせるその歌声は、力強く、優しく、聴く者の胸に突き刺さってきます。初めて朝崎郁恵の唄を聴いたときにも通じる衝撃。感動しました。


Jeannie Robertson「The Great Scots Traditional Ballad Singer(スコティッシュ・バラッドの真髄)」

[ CD ]

A Hundred Birds「In The Sky」

 A Hundred Birds「In The Sky」(→amazon.co.jp)は、ストリング・セクションを擁する30人編成のハウス・グループのミニ・アルバム。

 今回このアルバムを買った理由としては、「Sweet Lullaby」「Batonga Beautiful」などでボーカルを務めているTeNの魅力も大きかったです。エスニックな彼女の歌声は、ゴージャスなサウンドを聴かせるこの生バンドの音楽をさらに壮大なものにしています。他の楽曲も流麗にしてグルーヴィー。


A Hundred Birds「In The Sky」

[ CD ]

Sambasunda「Rahwana's Cry」

 Sambasunda「Rahwana's Cry」(→amazon.co.jp)は、インドネシアのスンダ地方の伝統音楽を受け継ぎつつ、現代的な感覚で解釈して演奏するグループのアルバム。じっくりと聴かせる楽曲が多いのですが、「Bubuka (The Opening)」のような勢いのある楽曲をもっと聴きたかったです。

 プロデュースはColin Bass。つまり、元3 Mustaphas 3のSabah Habas Mustaphaなのです。


Sambasunda「Rahwana's Cry」

[ CD ]

livedoor PICS、勝手にユーザーの「Flickrぱくり」タグを変更か

 「Apres Un Reve: LivedoorPics運営者はタグを改ざんする」によると、marienbadさんが写真につけていた「Flickrぱくり」タグをlivedoor PICSが勝手に写真のタイトルと同じ「そっくり」というタグに書き換えていたそうです。

 昨日の夜は、トップページの「最近できたタグ」に「Flickrぱくり」タグが一番大きく表示されていて笑ったのですが、そんな対処法をしたのでしょうか。


関連エントリー:livedoor PICSがFlickrにインスパイヤされてリニューアル

オムニバス「Crossing The Bridge : Istanbul Hatirasi」

 オムニバス「Crossing The Bridge : Istanbul Hatirasi」は、トルコを舞台にした映画のサントラ盤。Sertab ErenerがMadonnaの「Music」をカバーしている1曲目から、ガツンと強烈なコブシを味わうことができます。いかにもDoublemoonっぽいテクノ〜ハウスから、パンク、ロック、ラップ、伝統音楽、フォークまで現地の音楽を収録。そして終盤ではSezen Aksuも登場します。


オムニバス「Crossing The Bridge : Istanbul Hatirasi」

[ CD ]

オムニバス「20 EVERGREEN HITS OF 20 MUSIC MASTERS OF OUR COUNTRY NIGERIA」

 オムニバス「20 EVERGREEN HITS OF 20 MUSIC MASTERS OF OUR COUNTRY NIGERIA」は、ナイジェリアの音楽史を彩ってきた20アーティストの楽曲を収録した編集盤。この中で聴いたことがあったのはFela Ransome Kuti & Africa 70とKing Sunny Adeぐらいでしたが、そのぶんハイライフを中心とした名演の数々を新鮮な驚きとともに聴くことができました。


オムニバス「20 EVERGREEN HITS OF 20 MUSIC MASTERS OF OUR COUNTRY NIGERIA」

[ CD ]

佐藤マサ&香港フラワーズ「CHOPSTIC WIZARD」

 佐藤マサ&香港フラワーズ「CHOPSTIC WIZARD」(→amazon.co.jp)は、1976年に自主制作発売されたアルバムの復刻盤。メジャーから発売された2枚のシングルの4曲と自主制作盤「Chopsticks Wizard」の10曲、そして未発表バージョン1曲を収録しています。

 「桃娘(Single Version)」と「ニポニーズ・ドリーム(Single Version)」ではザ・ラスト・ショーが演奏を担当。浜田真理子がカバーした「場末哀歌」も収録したこのアルバムには、同時代の細野晴臣の作品群を連想させる擬似チャイニーズ・テイストが溢れています。「夢路への扉」「病める愛」のような歌謡曲っぽい楽曲もありますが。



佐藤マサ&香港フラワーズ「CHOPSTIC WIZARD」

[ CD ]

2005年12月28日

軍艦島を「歴史遺産」に 長崎市が保存方法検討

 「軍艦島を『歴史遺産』に 長崎市が保存方法検討」という記事が北日本新聞河北新報に。この記事には補修費用の金額が出てきませんが、軍艦島を世界遺産にする会によると「最低で約十五億円、最高で約百四十一億円」と試算されたそうです。その結果、島の一部を整備して上陸した人が高台から島の全景を眺められるようにするアイデアも出ているとか。長崎市は整備に前向きな姿勢を見せているようで期待できますね。

[ 社会 ]

livedoor PICSがFlickrにインスパイヤされてリニューアル

 livedoor PICSがリニューアルされ、衝撃的なまでにFlickrと似たインターフェイスへと華麗な変身を遂げました。タグの部分など細かい部分までそっくりなので、「芸が細かいな」と思わず感心してしまいましたよ。芸じゃないか。これじゃホリエモンも回転しますよね


livedoor PICS

三木鶏郎「三木鶏郎音楽作品集〜トリローソングス〜」

 三木鶏郎「三木鶏郎音楽作品集〜トリローソングス〜」(→amazon.co.jp)は、1947年から1967年までに制作、発売された楽曲を集めた編集盤。「僕は特急の機関士で」などの音楽作品集、「明るいナショナル」などのCM作品集、「トムとジェリー」などのアニメ主題歌作品集から構成され、ボーナストラックとしてSP盤用に録音された「冗談音楽 日曜娯楽版」も収録しています。

 スウィング・ジャズやラテンを取り入れたサウンドと、個性豊かなボーカリストたちによる、ユーモア溢れる音楽。「刃物の持ち歩きは止めましょう」と