baritonesax0710

 10月25日:電脳コイルが面白すぎて頭がフットーしちゃうよー、イエーイ!

 「電脳コイル」を毎週楽しみにするこの感じは毎週土曜日エヴァが楽しみで楽しみでしょうがない気持ちに似ていて、もしあの時ニコニコとか2ちゃんとかあったらテレビを見た後パソコンの電源つけて奇声を発しながら余韻を楽しんでいたんじゃないかなぁって思います。ちなみにエヴァについて話す機会がなかった私は10年くらい一人で悶々としていて、最近になって口に出すことができました。だからできるだけ最初から口に出しておこうかなっと。
電脳メガネをつけるソニン  「電脳コイル」って「serial experiments lain」(以後lain)に似てる部分があるなぁと最近思いました。思ってます、ね?みんな思ってるでしょ?「電脳コイル」の電脳メガネ的なものの開発はあるようで実用化されそうでうらやましいです。私は本当は「lain」みたいなインターネットがよかったんですけどね。3D検索がでてきたときにこれはくる!と思ったのですが、いまいちだったみたいで残念です。ちなみに写真は電脳メガネをかけているソニン。おそらくユウキという電脳体が見えているんでしょう。かわいそうに。

レインの見る風景  「lain」の主人公は岩倉レインは常に影から出る音や伝線から聞こえるうなり声が聴こえているようで、そういう関係かどうかわからないけれどもレインは人間づきあいがすんごく苦手のようです。上:電脳コイル。下:lain(ゲームでは幻聴が聞こえるのでカウンセリングを受けていることになってるらしいです、やったことないんで伝聞ですが。)で、さらにレインにはオバケのようなものが見ているんです。これが「電脳コイル」のnullに似た存在で、ようやく「lain」第4話Religionがわかりました!9年近く理解できないでいました。
 この話はレインのお姉ちゃんである美香がナイツに狙われる(んだと思う)。最終的には自分の意識のようなものが勝手に分離されてしまって(?)家に帰るともう一人の自分、肉体が存在することになる。なんて恐い!いや本当はその意識がなくなったお姉ちゃんの崩壊っぷりが恐いんですけどね。レインが見ていたのは死んだ人の情報っていうか残留思念というかそういうものだったんだ、「電脳コイル」では電脳メガネをかけることによって見えるんだけどレインはワイヤードそのものなので見えるっていうことか!と。「電脳コイル」ありがとう。そして「電脳コイル」はなんだかんだいっても子供向けのアニメだと思いました。

(1)インターネットとオカルト

 なんでこんなにインターネットとオカルトって相性がいいんでしょう。素晴らしすぎ。私はとくに「lain」の9話が大好き。ロズウェル事件とかMJ12とかアイソレーションタンクによる感覚遮断実験とかほんと。そもそもこのハイパーテキストってザナドゥ計画に近しいし、インターネットってオカルトなんじゃないかなって気すらしてきます。もちろんそう誘導していて、完璧に誘導されているんだけど。
 「電脳コイル」が元々メガネをかけると見えるオバケの話っていうのもなんだか納得できるというか。インターネットというフィルターにかかった恐い話ならいくらでもありそうだなあって。「電脳コイル」世界で相当の知名度があるミチコさんのように、「lain」でも神様の存在が最初は噂話が実際キーになっていったし。
なにかがおかしいレイン  そもそもレインの存在がワイヤードの伝説、ワイヤードのおとぎ話の主人公。ワイヤードで生まれた、人工リボソームによるホムンクルスでリアルワールドでもワイヤードでもどちらでもある存在。存在じたいがオバケみたいなものがレインなのです。だから電線から声が聞こえてくるし、検索能力だって人間とは比べものにならないわけで。つまりおとぎ話の主人公が主役のおとぎ話が主題の話で、おとぎ話の主人公だからおとぎ話の世界の中ではすごく強いんですな。


  携帯端末NAVI
 「電脳コイル」も「lain」もネットのアイテムが魅力的過ぎる。携帯が「lain」におけるNAVIみたいな進化をしなかったことが非常に悔しくて悔しくてしょうがない。ちなみに4話でアリスが「またスパムだ」といってメールを削除するシーンで私は始めてスパムという言葉を知りました。逆に電脳メガネみたいなまとうパソコンみたいなものに全ての機能がついかされるのも悪くないなって「電脳コイル」を見て思いました。浮浪者「lain」のこの浮浪者みたいなインターネットはいやですけど。でもこういうスーパーハッカー浮浪者みたいなものもこれから出てきちゃう?って放送時に思いました。9年経った今まだいませんけど。

(2)インターネット上の強さ

天沢イサコ様  それでこのインターネットアイテムを駆使したバトルがおもしろすぎて今、頭がフットーしちゃっているわけですが。このイサコ様、このカットだけでいかにイサコ様が強いか、ツンデレかが察していただけるんじゃないかと思うくらい素晴らしい。この大覚アキラみたいな机をバックに女王様座りするイサコ様。モジョがちょっとジブリのなにかに似ているような気がしなくもないけれど、可愛い手下を従えて偉そうに足を組むイサコ様!そのおみ足で踏んでくださいまし!と思った人は少なくないはず!

イサコ様VSフミエ  そしてこのイサコ様に戦いを挑むダイチとフミエ。ダイチたちは正直子供のけんかみたいなものですがフミエとイサコ様の戦いはもう情報戦。見よ、この枝をつける表現。この「結界」というに相応しいリンクのはれなさ加減。「攻殻機動隊」でよく使われる「枝をつける」という表現、そうそうこういう感じを想像していたのよねーっていうのを「電脳コイル」がやってくれて、何度も言うようだけれどやっぱり子供のためのアニメだ!っていってもバカにしているんじゃ全くなくて。正統派過ぎるアニメ、哲学的とかセカイ系に逃げないドキドキとワクワクの詰まった動く絵の話という意味。これが意外と難しいんだよね。

sarching  具体的なバトルはない「lain」だけど、レインは強いというキーワードが出てきて結局どう強いのかっていうと、サーチの能力がすんごいってことなんですよ。私たちのインターネットに地続きの強さの感覚が身近すぎて興奮しました。この検索する様子がこんなバリアみたいな表現になるって突拍子なさすぎて感動しました。(ちなみにこのシーン、レインが悪い噂を流されて学校中から白い目で見られてしまって、親友のアリスを探し歩くんだけれども見つからないので超検索をかけるというところで、インターネットっていじめに直結しやすいよね。イジメ、ダメぜったい!)
逆上して肉をつけ始める神様  逆に「lain」の神様は弱いというか、神であることを裏付けるための理屈が先行して神という存在を自分が過信しすぎたっていうか。そもそもこいつ死んでるしね。第7世代プロトコルに神、英利政美の情報が暗号として混入していてそれがワイヤードにまぎれている。その神が神として存在するためにナイツという信仰集団を作ったっていうこのとんでもなさ。まさにオバケ、幽霊と同じものなんです。
 で、人間の身体を捨てた人間と、ワイヤードの世界から肉体を与えられた存在の対比の結果、肉体の重要さに気付くっていうのがうっかり感動しちゃうんだよね。結局「lain」は誰に対してのアニメだったんだろう。


(3)インターネットと身体

 今、「スノウ・クラッシュ」を読んでいるのですが、ああセカンドライフは「スノウ・クラッシュ」みたいなインターネットがしたい人たちが集まって作ったものなんだなあって強く思いました。本当羨ましい。そもそもインターネットに自分の身体を飛び込ませたいんだよね。ぶっちゃけると二次元になりたいってことなんだよね。
NO DATEの京子  それが「電脳コイル」になると現実の肉体に画像、というか体のデータがかぶさってるという重なる発想が出てきてすごく新しいと思いました。サーバーが大丈夫なのかとかは考えないようにして、その表面上の画像データに魂と呼ぶようなものもあるっていうなんだか切ない法則がたまらなくいい。「電脳コイル」20話すんごくいい!カンナはイリーガル化しなくて一年間ずっとハラケンに再会できることを信じて待っていたとか考えちゃうと余計にいい!
ワイヤードの表現  逆に「lain」はレインの存在がワイヤードそのものなんで他の人、一般の人間のレベルの低さがこうした目だけのやつとか耳だけのやつという表現になっている。誰とも接することなく喋り続けるだけっていうのはなんかもうただの2ちゃんみたいな。これが現実なんだなあって9年たった今でもつきつけられるのはインターネットに夢を抱いていた私にとって悲しいです。
 レインの「フルレンジ、フルモーションで私(レイン)をメタファライズする」っていうことが私たちに出来る時代はくるのでしょうか?これはもうまさにメタファライズ(召還)に相応しい。

LOVE  ちなみに私が好きなのは10話のLOVEでして、このシーンはみんながレインに告白をするんですがお父さんがお父さん役を降りた後に「あなたが好きでした」というシーンは涙なくしては見れないし、カールが「あなたが好きだ」というシーンは突き放した感じがして悲しくなるし、英利政美が「僕を愛して」というシーンではレインはなんて悲しい存在なんだと思いました。悲しすぎる「好き」が三種類も!このアニメ、今まで意味がわからなかったけどすげー面白いよ!って。コードグルグルレイン レインの片方だけ伸びた髪は神様に縛られた赤い糸のようなものだったんだね。自分を防衛するための熊のパジャマレインとコードグルグルレインと並んでこのレインが大好きです。
 私が思うに、英利政美は男女問わず人に嫌われる正確だったと思うんだよね。顔で倦厭されて性格面でも遠慮したくなるような。光源氏の一つの可能性というか、愛されないなら自分だけを愛してくれる人間を作っちゃお!そのためにめちゃくちゃ勉強しちゃお!みたいな。
やめてやる英利政美  そんな英利政美が生々しく感じるのは、レインがオールリセットした後の世界でただのサラリーマンになった英利政美が「やめてやる、やめてやる。今度こそやめてやる。あんなことをこの僕にさせるなんて!」といいながら出社するシーン。そうそう、こういうやつが賢くなっちゃうとろくなことしねぇよなあ!こういうやついるいる!で、結局会社は辞めないんだよねっていう。私は「電脳コイル」にもこういう心和む事件解決後のみんなのシーンがあるといいなって思っています。「lain」のこのシーンにかかる「孤独のシグナル」はいい曲だと思う。

 「電脳コイル」がどんなラストになるのかはわかりませんが、今「電脳コイル」を見ている中学生はこんなインターネットの未来がくるとワクワクしてそれから10年くらいアニメをこじらせてしまうんだなと思うと、そういうアニメが生まれてきたことが本当に嬉しいと思います。
 で、こんな長々と「電脳コイル」と「lain」についてワイヤードで口だけのやつが喋ったけれど、実はリアルワールドにはなんの関係もなくってとにかくDVD買ったりテレビ局に葉書送ったりFAX送ったりしないと意味がないんですよ。こういう作品が再び生まれるために私たちはいくらお金を使えるかってこと。そしてそれに答えるためにテレビで放送したものは(予告もお天気壊れてるの部分も含めて)きっちり全部DVD化してくれ!「lain」!